中国による台湾周辺での軍事演習を受け、台湾政府と米国政府が台湾の重大な脆弱(ぜいじゃく)性への対処を急いでいる。その脆弱性とは、燃料をほぼ完全に輸入に依存していることだ。最近の中国による軍事演習は、中国がどのように台湾を包囲し、締め上げようとしているかを示すもので、台湾の生命線である海上輸送路を封鎖する形を取った。この戦略は、台湾の支配権獲得を公然と目標に掲げ、必要なら武力行使も辞さない構えの中国にとって、全面侵攻を行うよりもリスクが低い可能性がある。封鎖に対する台湾の抵抗力を高める上での課題として真っ先に挙がるのはエネルギーで、特に重要なのは、台湾の電力のほぼ半分を賄う液化天然ガス(LNG)だ。
中国海上封鎖が脅威、台湾の輸入エネルギー依存
中国が封鎖に踏み切れば台湾のLNG在庫は急速に枯渇し、電力生産能力が深刻な打撃を受ける
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