ペルー議会は、ディナ・ボルアルテ大統領を権力の座から追放した。犯罪増加への怒りが引き金となった政治的混乱が背景にある。ボルアルテ氏は10日、「道義的能力の欠如」を理由に野党議員らにより弾劾された。この手段は、これまでも議会が前大統領らを追放するために用いてきた。議会議長のホセ・ヘリ氏が大統領職を引き継ぎ、2018年以降で7人目の国家元首となった。ボルアルテ氏は、人権侵害や汚職疑惑に直面。世論調査会社CPIによると、9月の支持率は2.5%で、世界で最も不人気な指導者の一人とされていた。2022年、前任者のペドロ・カスティジョ大統領が議会で弾劾が決議され失職したことを受け、副大統領だったボルアルテ氏が大統領に就任していた。