アルゼンチンのハビエル・ミレイ大統領は26日に行われた議会中間選挙で勝利を収め、議会に対する支配力を強めるとともに、ドナルド・トランプ米大統領が支持する大胆な自由市場改革の生命線を確保した。開票率約92%の時点で、ミレイ氏が率いる「自由前進党」の得票率は約41%と、議席数を2倍強に伸ばす勢いだ。これは、ミレイ氏が拒否権を保持し、政策の擁護を可能とする上下両院での総議席数の少なくとも3分の1を同党が確保することを意味する。アルゼンチンでは昨年の大幅な歳出削減と不況によって不安が広がっていた。しかし、大半の世論調査の予想を上回る内容となった今回の結果は、ミレイ氏に新たな政治的勢いを与えるものとなる。また、同国への将来的な財政支援の条件に緊縮財政の継続を求めていた米政府や国際通貨基金(IMF)との関係も強化されることとなる。市場アナリストらは、ミレイ氏が政治的影響力を保っていることへの安ど感から、27日の市場ではアルゼンチン国債と通貨ペソがともに上昇すると予想している。