米民泊仲介大手エアビーアンドビーのブライアン・チェスキー最高経営責任者(CEO)は数週間前、会社を静かにむしばんでいる問題を特定するよう側近の幹部に指示した。チェスキー氏はこれを「膿(うみ)出しリスト」と呼んだ。ある幹部が問題を提起した。従業員の多くが会議中に携帯電話やノートパソコンをチェックしており、会議に集中していないという。「これは大きな問題だ」とチェスキー氏は述べた。その時、ふと気付いた。自分も会議に集中していないことがあるのだ。「時々、『ああ、聞いたよ。君が何を言おうとしているか分かっている。テーマも知っている』という感じになる」とチェスキー氏は話す。「私がメールをしていると、周囲がそれを見て、自分たちもメールする。これは大きな社会問題だ」