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若手に報告を頼んだが、何を言いたいか全然伝わってこない……。そんな状況に出くわしたことがある人は少なくないだろう。どうすれば伝わる報告になるのか。新刊『コンサルだけが知っている 伝え方のテンプレ』を上梓した本連載著者の田中耕比古さんが、本書のエッセンスを混ぜながら、“報告ベタ”を改善する簡単なコツを解説する。(ギックス共同創業者 田中耕比古)
一生懸命に話しているのに
本題が見えない人がやりがちなミス
会議の場で、若手社員に報告の順番が回ってくる。
準備した資料に基づいて話し始めるが、どうにも要点がつかめない。
最後まで聞けばわかるのかなと思い、黙って聞いていたものの、話し始めてから5分が過ぎてもなかなか本題が見えてこず、周囲も困ったなという顔をする。
当の本人はというと、一生懸命に話しているので、そういう周囲の雰囲気に気づけない……。
こういうこと、ありますよね?
誰かに何かを報告するという際に、ついやってしまうのが「やったことを全部伝える」という失敗です。
前回の報告から、1週間経っているとします。そうすると、若手は「この1週間に起こったこと」を全て漏れなく伝えようとしてしまうのです。これでは、時間がいくらあっても足りません。
報告は、相手が判断するための情報提供であるべきです。夏休みの絵日記のように「あったこと」を伝えても、聞いた方の判断材料になりません。これがまず、若手社員に伝えるべきアドバイスです。







