
あなたの周りにも、威圧的で相手を委縮させる「高圧的な人」はいないだろうか。長年、言葉遣いの研究している東香名子さんが、「高圧的な人」との話を感じよく一発で切り上げる魔法のフレーズを教えてくれた。(ウェブメディアコンサルタント 東 香名子)
高圧的な人と争わずに
さらっと沈静化させる方法とは
職場で「高圧的な人」に遭遇して、うんざりした経験はありませんか。一方的な決めつけ、上から目線で話したり、自分の意見を押し付けたりするなど、相手の態度に萎縮してしまうこともあるでしょう。こうした種類の人と接する機会が多いと、大きなストレスとなり、心が疲弊する原因となります。
私は「バズる表現」の専門家として、多くの人に読まれる文章の仕組みを研究しています。今回は「感じのいい人」が知っている、高圧的な人をスマートに黙らせる、とっておきのひと言を紹介します。
相手と争わずに物事をさらっと沈静化させる「感じのいい人」は、どのような接し方をしているのでしょうか。
「高圧的な人は
なぜ高圧的なのか」を考える
そもそも、なぜ高圧的な態度をとる人がいるのでしょうか。これらの背景を少し理解しようとするだけで、「もしかしたら、この人はこういうタイプなのかもしれないな」と、冷静な目で向き合えるようになるかもしれません。
高圧的な人は「伝え方が不器用な人」であると言えます。自分の意見を上手に伝えたり、相手の気持ちを考えて話したりするのが苦手で、つい強い言葉を使ってしまったり、一方的に話を進めてしまうのです。この世には、感情に任せて話すことでしか自分の考えを伝えられない人もいる、と理解しましょう。
また「実は自信がない」というケースもあるようです。心に不安や劣等感を抱えていると、それを隠すために、わざと強く見せようとする。「自分は強いんだぞ」と強い言葉で見せつけることで、不安な気持ちをごまかしている可能性もあります。
あるいは過去に高圧的な態度で自分の意見を通した経験があると、それが「正攻法である」と勘違いしてしまうこともあります。ある種ゆがんだ成功体験を持っていると、他人への配慮を忘れてしまう、残念なビジネスパーソンになってしまうのです。
感情的な言動を受け止めると
心身はすり減る
高圧的な人に対応すること自体が、私たちの精神に大きな負担をかけ、エネルギーを消耗していきます。
相手の感情的な言動を受け止めることは、一発一発パンチをくらうように、心身がすり減っていきます。相手にペースを握らせてしまえば、あなたはただのサンドバッグになり下がるのです。
「感じのいい人」はこの難局をどのように乗り越えているのでしょうか。