「みんなに好かれたいのに、なぜか距離を置かれてしまう」――。そんな悩みを抱えたことはないだろうか。人当たりがよく、気配りもできる“いい人”が好かれるとは限らない。日韓累計40万部を突破したベストセラー『人生は「気分」が10割 最高の一日が一生続く106の習慣』(キム・ダスル著、岡崎暢子訳)の続編『人生は期待ゼロがうまくいく』の発売を記念した本記事では、ライターの有山千春氏に、「嫌われるのを受け入れる勇気についてご寄稿いただいた。(企画:ダイヤモンド社書籍編集局)

「非の打ち所がないほど感じがいい」のになぜか嫌われる人の特徴・ワースト1Photo: Adobe Stock

「八方美人」は鼻につく

 学生時代の友人から、「なぜかいつも、ママ友から距離を置かれる」という悩みを吐露された。

 傍から見た友人は、初対面でどんな相手とも打ち解け、誰かが幹事をやらなければならないときには周りを見て手をあげ、こちらが気負いしたいくらいのちょっとしたお菓子をくれるし、陰口も叩かない。非の打ちどころがない「いい人」でしかなく、距離を置かれるようなところはなにひとつ見当たらない。

 ……だけど、夫からこう言われたのだという。

「八方美人なところが、敬遠されているんじゃないか」

「人の役に立とうと思ったり陰口を言わないのは、自分がそういう人間でありたいから」だと話す友人について、「みんなにいい顔をしている」と鼻につく人がいるのはたしかに頷けてしまう。

“好意の受け止め方”は千差万別

 このとき筆者が悩む友人に伝えるべきは、こんな言葉だったのかもしれない。

「すべての人にとっていい人である必要はない」

 日本&韓国でベストセラーとなっている『人生は「気分」が10割』に書かれた、一節だ。

 誰とでもまんべんなく付き合う必要はない。すべての人にとっていい人である必要もなく、すべての人によくしてあげる必要もない。そもそもちっぽけな一個人がすべての人々を満足させようなんて、どだい無理な話。
――『人生は「気分」が10割 最高の一日が一生続く106の習慣』より

 好意の受け止め方は千差万別。ママ友たちに友人なりの「いいこと」をしたとしても、通用しなかったのだろう。実際に距離を置かれていることが証左となっている。

 さらに同書には、

 陰口を言われたくないからと一人ひとりに気を使って接していても、なぜか嫉妬されたりしてイヤな思いをすることもある。ひんまがった心の持ち主って一定数いるから、どんなに気を付けたところで誰からも陰口をたたかれないなんてありえないのだ。
――『人生は「気分」が10割 最高の一日が一生続く106の習慣』より

 とあり、まさしく友人の状況と重なるのだ。

 学生時代から友人を知る筆者は彼女に非はないと思えるし、距離を置こうなんて一度も思ったことはない。同書では、

「人間関係って、主観の塊である人間が作るものだから。パーフェクトであるわけがない」

 と続いている。だから悩む必要はない。誰だって好きな人もいるし、そうではない人もいる。

 筆者にできることは、友人と、お互いにとって良好な関係をこれからも続けていくことだけなのだと、改めて実感した。

(本稿は、『人生は「気分」が10割 最高の一日が一生続く106の習慣』の発売を記念したオリジナル記事です)

有山千春(ありやま・ちはる)
メーカー広報、出版社編集者を経て2012年よりフリーライターに。主に週刊誌やWEBメディアで取材記事やインタビュー記事を執筆。昨年より高田馬場の老舗バーにてお手伝い中。