ウォール・ストリート・ジャーナル（WSJ）が閲覧した社内メモによると、米オープンAIのサム・アルトマン最高経営責任者（CEO）は1日、生成AI（人工知能）チャットボット「チャットGPT」の品質向上に向けて「コードレッド（非常事態）」を宣言し、他の製品の開発を後回しにする方針を従業員に伝えた。アルトマン氏は、ユーザー向けのチャットボットの日常的な体験について、パーソナライズ機能の改善、速度と信頼性の向上、より幅広い質問に答えられるようにすることなど、取り組むべき課題が残っていると述べた。この全社向けメモは、人工知能（AI）競争で他社がオープンAIとの差を縮める中、同社が受けている圧力の大きさを最も明確に示している。アルトマン氏が特に懸念しているのはアルファベット傘下のグーグルだ。同社は先月、業界ベンチマークテストでオープンAIを上回る最新「ジェミニ」を発表し、株価を急騰させた。