「まじめに勉強に取り組むだけではなく、テクニックを使って1点でも点数を取る。それも実力」。
偏差値35から東大合格を果たした『5科目50年分10000問を分析した東大生のテストテクニック大全』(ダイヤモンド社)の著者・西岡壱誠氏はそう語ります。では、その1点はどう取るのでしょうか。本記事では、本書よりテストで使えるテクニックを紹介します。
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「間違いを選べ」で見るべき言葉
「これは間違いとは言い切れない」という言い方を探すのがこのテクニックにおいて重要なことです。
たとえば、「現在はキャッシュレス社会化が進行していると言われている」という選択肢があったとき、これは否定しづらいですね。
仮にそんなことは言われていなかったとしても、たった1人だけでも「今ってキャッシュレス社会化が進行しているよね」と言っている人がいたら、「言われている」ことになります。「間違いだ」とは言えません。
同じように、「この地域では地震が発生する可能性がある」という選択肢があったときにも同じことが言えます。
どんなに地震が発生しにくい地域で、何百年も地震がない地域だったとしても、可能性は「0」ではないですよね。0.00001%でも可能性があるのであれば、それは間違いだとは言い切れないのです。
間違っているものを選ぶ問題において、選択肢の「言われている」「可能性がある」「場合がある」は、間違っているものになりにくい、と覚えておきましょう。
また、他にも「恐れがある」「傾向がある」なども亜種として間違っているものにならない場合があります。
ちなみに、英語でも同じことが言えます。「they say that(言われている)」とか「have a tendency(そういう傾向がある)」とか、そういった言葉も同様に、間違っているものになりにくいのです。
では、次の問題はどうでしょうか。
①近郊農業では、鮮度を維持することができるので、他に比べて単価が高く農作物を販売できる場合がある。
②農業は現在機械化が進行していると言われている。
③政府が農家に対して生産量の制限を要請することはない。
④レタスやキュウリ・トマトなどは、ビニールハウスで栽培することで、抑制栽培を行うことができる可能性がある。
この場合、①は「場合がある」なので否定しにくいです。②も、「言われている」なので、本当に機械化が進行しているのかなど関係なく、間違いではないと考えられます。④も、「可能性がある」なので、可能性が0でないのであれば否定しにくいです。
ということで、答えは③になります。
テストは多くの人が受けているものであり、問題に不備があった場合には批判されてしまいます。
だから、断言を避けている言い方が昨今どんどん増えています。ここを狙って得点していくようにしましょう!
・ 国語、社会、理科の選択問題の中で、「間違っているものを選べ」「適当でないものを選べ」という問題








