米連邦準備制度理事会(FRB)のジェローム・パウエル議長は、物価安定と雇用最大化というFRBのデュアルマンデート(二つの使命)の双方にリスクが生じているため、FRBは困難かつ異例な状況に直面していると述べた。同氏は「雇用創出がマイナスになるかもしれない」と発言。労働調査では「体系的に過大な報告」が続いているとの見方を示した。ただし「これは修正されるだろう」とした。パウエル氏は、雇用者数が月間約6万人過大に報告されている可能性があると推定している。従って、月間4万人の雇用増とされる月は、マイナス2万人に下方修正される可能性があるという。また、労働力の供給も急減しているとし、それが、労働需要が軟化する中でも失業率が低水準にとどまっている要因だと説明した。