米金融大手ゴールドマン・サックス・グループは3年以上にわたり、上場している自社のプライベートクレジット会社内の混乱を一掃しようとしてきた。だが投資家はいまだに納得していない。同社の事業開発会社(BDC)であるゴールドマン・サックスBDCは、主に中堅企業向けの貸し手だ。全てのBDCと同様に、株式を売却したり自ら債務を負ったりして資金を調達して、個別対応型のプライベートクレジット案件で貸し出し、その収益を配当として支払っている。こうした配当により、BDCは個人投資家にとって人気の投資先となっている。不良債権の増加によって、ゴールドマン・サックスBDCの保有資産の1株当たり価値は7四半期連続で低下し、株価はさらに大きく下落した。あるアナリストは、ゴールドマン・サックスBDCのクレジットパフォーマンスを上場BDC26社中25位と評価しており、ウォール街の巨人が慣れ親しんだ地位とは言い難い。