ビジネスシーンでは、「失敗しないこと」のほうが「実績を上げること」よりも大切。「当たり前のことを当たり前にできる人」が評価され、「当たり前のことをないがしろにする人」が評価を下げていく。だから、当たり前のことをおろそかにしないためには、「気配り」を覚えなければならない。このたび、『気配りの正解』を出版したばかりの後田良輔氏に「失敗しない事前準備」について語ってもらった。
「実績を上げる」ことより
「失敗しない」ほうが何倍も大切!
「社内一の落ちこぼれ」だった私が副部長にまで昇格できたのは、理由があります。
「いい成績を取る」ことをあきらめ、「減点しないこと」
を心がけたことです。
実力不足の私は、「実績を上げよう」と思っても、そう簡単には上がりません。そこでこう考えました。
「だったら、失敗を減らそう」
●相手の話はきちんと聞く
●大事な話はメモをとる
●電話の受話器は静かに置く
●時間をきっちり守る
●事前にしっかり準備をしておく
……私がしたことは、いずれも、当り前のことばかりです。
でも、できるのが当り前だからこそ、できなかったときに、評価を大きく下げてしまいます。かつての私はそうでした。
ビジネスマンに求められるのは、プラスを積み上げることではありません。
●マイナスを減らすこと
●自分を守ること
すなわち、
●つまらない失敗を重ねないこと
なのです。