親が亡くなったとき、兄弟が海外にいたら?「印鑑証明の罠」に注意!
大切な人を亡くした後、残された家族には、膨大な量の手続が待っています。しかも「いつかやろう」と放置すると、過料(行政罰)が生じるケースもあり、要注意です。本連載の著者は、相続専門税理士の橘慶太氏。相続の相談実績は5000人を超え、現場を知り尽くしたプロフェッショナルです。このたび、最新の法改正に合わせた『ぶっちゃけ相続「手続大全」【増補改訂版】』が刊行されます。本書から一部を抜粋し、ご紹介します。
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親が亡くなったとき、兄弟が海外にいたら? 印鑑証明の罠に注意!
本日は「身近な人が亡くなった後の手続」についてお話しします。年末年始、相続について家族で話し合った方も多いかと思います。参考にしてください。
相続のあらゆる場面で使う!
相続人の印鑑証明書も、あらゆる場面で提出が求められます。印鑑証明書は、相続人の住所地の市区町村役場で、印鑑登録証(印鑑カード)を提出することによって取得できます。相続手続を同時並行で進められるよう、2通以上取得しておくと便利ですね。
もし、兄弟が外国に住んでいたら?
もし親が亡くなったとき、兄弟の1人が海外赴任や留学、国際結婚などで国外に住んでいる場合、相続手続でつまずきやすいので注意が必要です。
外国には、日本の印鑑登録のような制度がない国がほとんどです。日本で相続手続をする際、相続人全員の印鑑証明書が求められた場合に、外国に住む相続人の分は、どうすればよいでしょうか。
外国の日本大使館や領事館などで、印鑑証明に代わるサイン証明(署名証明)書を取得することによって、相続手続が可能になります。
サイン証明書には2種類あります。日本の印鑑証明のように1枚の紙で発行されるタイプのものと、サインした書類(遺産分割協議書等)に糊づけをしたうえで割印を押すタイプのものがあります。手続の種類によって、必要となるタイプが異なりますので、事前に確認しましょう(不動産の名義変更には、後者のタイプが必要になります)。
ちなみに、外国でサイン証明を受けなくても、相続人が一時帰国する場合には、帰国の際に公証役場に在留証明書を提出すれば、遺産分割協議書を有効なものにしてもらうことが可能です。
(本原稿は『ぶっちゃけ相続「手続大全」【増補改訂版】』の一部抜粋・加筆を行ったものです)








