長期金利急騰、選挙前の高市氏に厳しい現実Photo:Anadolu/gettyimages

【東京】日本の国債市場は、来たる衆議院解散・総選挙に向けて高市早苗首相が打ち出した最初の大きな政策に対し、その評価を下した。

 それは見るに堪えないものだった。

 今週の日本国債価格の急落(利回りは急騰)は、公的債務が膨らんでいる主要先進国での気前の良い歳出公約に、投資家が依然として神経をとがらせていることを示している。

 日本の長期国債利回りは20日に急上昇した。高市氏が、2月8日に予定されている総選挙で有権者を取り込むため、大規模な消費税減税を公約したことに反応した。

 日本国債利回りの上昇は世界の債券市場に波及し、米国債利回りにも上昇圧力がかかった。今週の株式・債券・ドル相場は、ドナルド・トランプ米大統領のグリーンランド領有という野心や欧州同盟国への追加関税の脅しによって動揺していた。

 今回の事例は、フランスのエマニュエル・マクロン大統領や英国のリズ・トラス元首相といった政治指導者を試してきた、債券市場主導の混乱の最新例だ。日本国債利回りの急騰は、各国政府が防衛や重要産業といった高額項目への新規支出を賄い、高齢化する国民への公約を果たすための借り入れ拡大に向けた準備を進める中で、新たな警告サインとなっている。

 高市氏は総選挙に先立ち、今月23日に衆院を解散する予定だ。

 高市氏は19日の記者会見で、家計の負担を軽減するため、食料品の消費税率を2年間ゼロにすると公約した。

 世論調査が示すように、高市氏率いる連立与党が総選挙で過半数を大きく上回る議席を獲得した場合、政府の借り入れが増える可能性がある。投資家はそれを織り込み、長期国債が大きく売り込まれた。

 20日には、40年債利回りが一時4.2%に達し、2007年の発行開始以降での最高水準を記録した。21日には若干低下したが、それでも4%台を維持している。