【脳科学が証明】なぜ“こまめに休む人”のほうがパフォーマンスが高いのか?
「読むのが速い人の秘密」がわかった!
読書中、私たちは文字を脳内で“音”に変換し、その音で理解しています。ポイントは「音の理解速度」。ここを鍛えれば、読書は一気に変わります。本連載は、耳から脳を鍛え、速読力を高める「速聴トレーニング」をお伝えするものです。脳を鍛えることで、理解力、記憶力、集中力もアップします。そのノウハウをまとめた『耳を鍛えて4倍速読』の刊行を記念し、本記事を配信します。

【脳科学が証明】なぜ“こまめに休む人”のほうがパフォーマンスが高いのか?Photo: Adobe Stock

なぜ“こまめに休む人”のほうがパフォーマンスが高いのか?

 本日は「読書と集中力」というテーマでお話しします。私自身が実践し、集中力アップに効く方法をご紹介します。

人の集中力は「残機性」である

 人の集中力には「残機性」があります。ゲームでたとえるなら「残りライフ」のようなものです。

 脳科学の研究によれば、集中力(注意資源)は無限ではなく、使えば減っていく有限のリソースだということがわかっています。

 例えば、高い集中力を維持できる時間は15分程度であり、軽い集中状態でも90分程度が限界です。しかし、適切な休憩を挟むことで、この「集中力の残機」を回復させることが可能です。

 実験では、被験者が難しい数学の問題を解き続けると、時間が経つほど正解率が落ちていきます。しかし、途中で短い休憩を取ったグループは、休憩なしのグループよりも最後まで高いパフォーマンスを維持できました。

 つまり、集中を維持するには、疲れ切る前に休憩を入れることが重要だといえるでしょう。「一気に読み切る」というスタイルより、こまめに休憩を取る方法に変えると、むしろ作業時間の総量が減ったのに成果は上がるようになります。

 この「残機性」の概念を理解すると、1日の時間配分も変わってきます。

1日の理想的な時間配分

 例えば、重要な判断や創造的な作業は、集中力が高い朝のうちに済ませる。夕方はルーティンワークや単純作業に充てる。このような工夫で、限られた集中力を最大限に活用できるのです。

 1日に何度も重要な意思決定を行うと「決定疲れ」という現象も起きます。イスラエルの裁判官に関する研究では、午前中や休憩後は仮釈放の許可率が70%だったのに対し、長時間審査が続いた後半では10%以下に低下したという結果も報告されています。大事なことは、「集中力がなくなる前に回復させる」という考え方です。携帯電話の充電と同じで、0%になる前に充電する習慣がベターなのです。

(本原稿は『耳を鍛えて4倍速読』の一部抜粋・加筆を行ったものです)