【故人のネット銀行に眠る預金】パスワード不明でも引き出せる「最後の手段」とは?
大切な人を亡くした後、残された家族には、膨大な量の手続が待っています。しかも「いつかやろう」と放置すると、過料(行政罰)が生じるケースもあり、要注意です。本連載の著者は、相続専門税理士の橘慶太氏。相続の相談実績は5000人を超え、現場を知り尽くしたプロフェッショナルです。このたび、最新の法改正に合わせた『ぶっちゃけ相続「手続大全」【増補改訂版】』が刊行されます。本書から一部を抜粋し、ご紹介します。
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【ネット銀行に眠る故人の預金】パスワード不明の場合は?
本日は「相続とネットバンク」についてお話しします。年末年始、相続について家族で話し合った方も多いかと思います。ぜひ参考にしてください。
最近では、ネットバンクやネット証券で資産管理をしている人も多いと思います。私も相続税申告をする際に、通帳がなくすべてネット上で完結されている預金を扱うことも増えてきました。そこで「ネットバンクや仮想通貨などが相続財産にある場合の注意点」をお話しします。
何といっても最悪の事態は、「財産自体が発見されない」ことです。インターネットで預金や有価証券を管理するネットバンクや、ネット証券の場合、電子交付(ペーパーレス)設定等により、郵送物が届かない(届きにくい)ケースがあります。財産の迷宮入りを防ぐための方法をご紹介します。
ネット系財産をお持ちの方
①遺言書に記載する
②家族にネット系の財産の存在を伝える
IDやパスワードを含め、金融機関の名前・支店名・連絡先となる電話番号などをリスト化し、家族へ共有しておくことをオススメします。
相続人がネット系財産を見つける方法
①ネットバンクやネット証券との間の入出金がないかを確認
預金通帳の過去の履歴を調べて、ネットバンクやネット証券との間に入出金がないかを確認しましょう。
②故人のメール履歴をチェック
ネットバンクやネット証券に口座があると、それらの金融機関からメールマガジンなどのメールが届いていることが多いです。
③主要なネットバンク・ネット証券へ手あたり次第問い合わせる
かなりのエネルギーがかかるので、できれば避けたいところですが、この方法で預金を発見された方も多くいらっしゃいます。
パスワードがわからないときは?
最近「故人のネットバンクのパスワードがわからず、預金を引き出すことができない」という相談をよく受けます。近年、電子決済が世の中に浸透してきましたが、歴史が浅いためか、パスワードがわからない場合は、預けたお金を引き出すことができなくなる事態が起きています。
実店舗のある銀行や証券会社では、窓口で、相続人であることを証明すれば、パスワードがわからなくても相続手続を進めることが可能です。
出典:ぶっちゃけ相続「手続大全」【増補改訂版】
インターネット専業銀行であっても法定相続人であることを証明できれば、問題なく手続を進めることができます。
(本原稿は『ぶっちゃけ相続「手続大全」【増補改訂版】』の一部抜粋・加筆を行ったものです)








