なぜか一緒にいると疲れる人間関係がある。笑顔で合わせているのに、帰宅するとどっと消耗している――そんな経験はないだろうか。人は想像以上に「環境」に左右される生き物なのだ。日韓累計40万部を突破したベストセラー『人生は「気分」が10割 最高の一日が一生続く106の習慣』(キム・ダスル著、岡崎暢子訳)の続編『人生は期待ゼロがうまくいく』の発売を記念した本記事では、ライターの有山千春氏に、「居場所の選び方についてご寄稿いただいた。(企画:ダイヤモンド社書籍編集局)

周りの人のメンタルをすり減らす「頭の悪い人」が好む話題・ワースト1Photo: Adobe Stock

頭の悪い人は
「他人の悪口」だけで繋がる

 帰国子女のママ友Aさんには、トラウマがあるという。

 子どもが幼稚園に通っていたころ、お酒が大好きな数人組でよく集まるようになった。

 最初は楽しかったが、次第に「あの人、どうかと思う」といった陰口の種がチラつきはじめた。

 そして毎回のように「あの人」の話題で盛り上がるようになったと思ったら、夏休み明け、明確に「あの人」を避け始めたという。

 小さなコミュニティーでターゲットを見つけて陥れる――そんなママたちの中で、帰国子女として多様な人種に揉まれ育ったAさんは、「子どものためにもうまくやっていきたい」一心で仲良くしようとしていた。

 しかしやがて、体がついていかなくなっていった。

「気づくと、なぜか夜ごはんが作れなくなって。子どもが『おなかすいた』とやってきて、自分がキッチンでぼーっと立っていたことに気づいたんだ」

 合わない水の中、溺れるように泳いでいたら、心身に支障をきたすのは当然だった。

 Aさんは徐々にママたちとの飲み会に参加しなくなり、かわりに他のグループのママとしゃべるようになった。そこではひとりをターゲットにした陰口大会は行われず、美味しいお酒を飲み、美味しいごはんを食べ、ただただ楽しくすごした。「こんなにストレスのない場所があったのか」と驚いたという。

 しばらく経ち、かつてのママ友たちの中のひとりが「あなた、こんなこと言われてるよ」と耳打ちしてきた。だがAさんは、異世界の出来事として馬耳東風を貫いたという。

「水が合う」という慣用句がある。Aさんは水の合う環境を見つけ生き返ることができた。ベストセラー『人生は「気分」が10割』には、「最高の一日が一生続く106の習慣」のひとつとして、こんなトピックが紹介されている。

「すてきな環境」に身を置く

 そこには冒頭から、

何かと集まっては酒を飲んで愚痴ったり、不幸自慢で盛り上がる仲間。そんなやつらの周りには同レベルの人間しかいないもの
――『人生は「気分」が10割』より

 と、Aさんのストレス源が綴られていた。

 そんな水が合う人間もいるのだろう。現にママたちは嬉々として毎回盛り上がっていたのだから。でも、Aさんは違った。

 ポジティブでつねに「楽しくしていたい」と話すママ友には適応しなかった。

そうしたタイプの人間とはそもそも付き合わない。人間は空間から影響を受ける生き物だからだ
――『人生は「気分」が10割』より

 と、本書は続けるが、その水に適応していたらきっと、Aさんの魅力は損なわれ、陰口の種を蒔くようなママになっていたのかもしれない。

賢い人は、環境がもたらすメリットをよく理解している
――『人生は「気分」が10割』より

 そのとおりだと思う。だからAさんは、陰口大会が行われるような環境に染まる前に体が拒絶反応を起こしてくれたのだろう。

 陰口がお似合いの人間には、なりたくないものだ。

(本稿は、『人生は「気分」が10割 最高の一日が一生続く106の習慣』の発売を記念したオリジナル記事です)

有山千春(ありやま・ちはる)
メーカー広報、出版社編集者を経て2012年よりフリーライターに。主に週刊誌やWEBメディアで取材記事やインタビュー記事を執筆。昨年より高田馬場の老舗バーにてお手伝い中。