苦手な人に「立ち向かう」必要はない
これは仕事や休職に限った話ではありません。人間関係においても同様です。「逃げてはいけない」と思っている人は、苦手な人や嫌な人とも「仲良くしなければならない」「なんとかしなければならない」と考えがちです。
相手が最初から好意を持っていない場所に自ら飛び込み、関係を修復しようとしても、良い結果になることは稀です。話も通じず、利用されたり、からかわれたりして、さらに傷ついて戻ってくるのがオチです。逃げられない人の多くは、「うまくいかないのは全て自分が悪い」という前提を持っています。
「ここで辞めてはいけない」
そうやって自分を責め、摩耗させてしまいます。しかし、世の中は広く、嫌な人はいくらでもいます。全てに正面から立ち向かい、身を削ることにどれほどの意味があるのでしょうか。
「逃げる」ではなく「避難」する
もちろん、嫌なことに対処するスキルを身につけることも大切ですから、全てから逃げろと言うつもりはありません。しかし、「逃げる」という言葉をネガティブに捉えすぎないでください。
言葉を変えるなら「避難」と考えてみてはいかがでしょうか。災害や危険な場所から「避難」することは、決して悪いことではありませんよね。それなのに、なぜか人生におけるストレスや嫌な人からは「逃げてはいけない(避難してはいけない)」と推奨されがちです。
これはおかしな話ではないでしょうか。自分にとって有害なもの、どうにもならない辛いものからは、堂々と「避難」していいのです。
まずは「逃げる」ことから
お医者さんに「休みなさい」と指南されたら、まずは休んでください。そしてそれ以外の場面でも、「これは逃げてもいいのではないか?」と考えてみてください。
「逃げたら対応力がなくなる」と心配する必要はありません。人生には、どうあがいても逃げられない困難が向こうから降ってくることがあります。そのときに対応する力は、自然と身につきます。
普段はもっと肩の力を抜いて、のんべんだらりとしていて良いのです。あなたがもし今、どうにもならない辛さを抱えているのなら、まずは「逃げる」ことから始めてみてください。
※本稿は『精神科医Tomyが教える 1秒で不安が吹き飛ぶ言葉』(ダイヤモンド社)の著者による特別原稿です。






