人間関係が良好な人は、決して口にしない“ある言葉”
誰にでも、悩みや不安は尽きないもの。とくに寝る前、ふと嫌な出来事を思い出して眠れなくなることはありませんか。そんなときに心の支えになるのが、『精神科医Tomyが教える 1秒で不安が吹き飛ぶ言葉』(ダイヤモンド社)。ゲイであることのカミングアウト、パートナーとの死別、うつ病の発症――深い苦しみを経てたどり着いた、自分らしさに裏打ちされた説得力ある言葉の数々。心が沈んだとき、そっと寄り添い、優しい言葉で気持ちを軽くしてくれる“言葉の精神安定剤”。読めばスッと気分が晴れ、今日一日を少しラクに過ごせるはずです。

【精神科医が教える】人間関係が“しんどい人”がやりがちな「無意識の思考習慣」Photo: Adobe Stock

人間関係がしんどくなる原因とは?

今日は「人間関係をラクにする考え方」というテーマでお話ししたいと思います。人間関係をラクにする方法はいろいろとありますが、今日はその中でも特に重要なポイントをお伝えします。

人間関係に疲れを感じてしまう人は、無意識のうちに「相手を先にジャッジ(判断)してしまっている」ことが多いです。ジャッジするとはどういうことかと言うと、「この人は友達だ」「親友だ」「恋人だ」「家族だ」と、最初に関係性の枠組みを決めてしまうことです。

「~するべき」「~してくれるはず」が苦しめる

先にこの枠組みを決めてしまうと、相手の言動をその枠の中に当てはめて捉えるようになります。つまり、「友達だからこうするべき」「親友ならこうしてくれるはず」といった「期待」が生まれてしまうのです。

私は常々「期待はろくな結果にならない」とお話ししていますが、相手を役割でジャッジすることは、まさに勝手な期待を押しつけることと同じなのです。「なぜこうしてくれないの?」と相手の言動に一喜一憂し、少しでも期待から外れるとモヤモヤしたり、くよくよしたりしてしまいます。

「親友」という定義が苦しみを生む

例えば、あなたが「親友」だと思っている相手がいたとします。自分の誕生日にその相手から連絡が来なかったとき、どう感じるでしょうか。

「親友なのに連絡がないなんて」とモヤモヤしたり、悲しくなったりするかもしれません。しかし、これは「この人は親友である」と先に定義してしまったことが苦しみの原因です。もしかすると、相手にとっては

たまたま忘れていただけ
お互いに誕生日を祝い合う習慣がないと思っていた
そもそも日付を覚えるのが苦手なタイプ

というだけのことかもしれません。しかし、こちらが勝手に「親友」という枠組みで期待していると、「冷たくされた」「ひどいことをされた」と被害的に受け取ってしまいがちです。これでは関係がこじれるだけでなく、自分自身もしんどくなってしまいます。

「自分軸」で行動を見ればラクになる

では、どうすれば良いのでしょうか。答えはシンプルで、「相手を先にジャッジせず、行動だけをそのまま見る」ことです。連絡が来なかったとしても、「ああ、この人は誕生日にマメに連絡をするタイプではないんだな」と、事実だけを受け止めれば良いのです。そこには良いも悪いもありません。

その上で、「自分はどうしたいか」を考えます。もし相手の誕生日に自分がお祝いしたければ、「おめでとう」とメッセージを送ればいい。それは見返りを求めるものではなく、自分の「祝いたい」という気持ち(自分軸)で行うものです。

そこで相手から「ごめん、忘れてた!」と返信が来るかもしれないし、来ないかもしれない。どちらであっても、「自分は祝いたかったから祝った」という納得感があれば、心は乱れません。

期待を手放し
相手をあるがままに受け止める

相手を枠組みにはめて、「こうあるべき」と期待して接することは、相手の顔色をうかがう「他人軸」の生き方です。そうではなく、相手をあるがままに受け止め、その上で自分の気持ちに従って行動する。

このように、水が流れるような自然体なお付き合いをしていけば、無理なく波長の合う人が残っていきます。「この人はこうでなきゃいけない」というこだわりを手放してみてください。それだけで、人間関係は驚くほど楽になりますし、本当に良い関係が築けるはずです。

※本稿は『精神科医Tomyが教える 1秒で不安が吹き飛ぶ言葉』(ダイヤモンド社)の著者による特別原稿です。