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50歳を過ぎると、定年後の働き方について考える機会が増えてきます。定年を前に早期退職を検討する人もいるかもしれません。早期退職をしたほうがいいのか、定年まで待つべきか――。考える上でのヒントを解説します。(社会保険労務士 佐藤敦規)
黒字リストラを実施する企業が増加
「早期退職」のメリット・デメリットは?
東京商工リサーチの調査結果によれば、2025年「早期・希望退職募集」は1万7875人とリーマン・ショック以降で3番目の高水準に達しました。
「早期・希望退職募集」を実施した上場企業43社の直近決算期の最終損益(単体)は、黒字29社(構成比67.4%)、赤字14社(同32.5%)で、黒字になっている企業が約7割です。業績が好調にも関わらず定年前の退職者を募る、いわゆる黒字リストラを行う企業もあるのです。
報道では早期・希望退職と一括りにされていますが、両者の実態は異なります。
早期退職が恒常的に実施される制度なのに対して、希望退職は会社の経営不振などで人件費の削減や会社再建などを目的に行われる制度です。会社を辞める理由や再就職までに支給される失業手当の給付日数に違いがあります。
早期退職の場合、離職理由は自己都合退職になるのに対して希望退職は、会社都合退職になります。失業手当の支給日数は、早期退職が最大150日に対して希望退職の場合は、330日と長期間に渡り支給されます。
衆院選挙後、日経平均の株価は上昇し、増益となる企業が多い予想されますが、業績が好調のうちに構造改革を実施し、将来の競争力を確保するため、今年も黒字リストラといわれる早期退職を募集する企業は増えるでしょう。
人生100年時代といわれる中で、定年を迎えた後も働き続けることが一般的になってきています。定年が視野に入ってきた人の中には、このままこの会社に居続けるくらいなら早期退職して別の企業に転職したほうが、未来が明るいのではないかと考える人も多いかもしれません。
早期退職すべきなのか。定年まで待つべきか――。見極める上でのポイントは、どこにあるのでしょうか。







