ニデックPhoto:picture alliance/gettyimages

2026年3月、ニデック(旧・日本電産)の第三者委員会による調査報告書が公表された。総勢約200人の専門家が半年以上かけてまとめたこの報告書は、「不適切な会計処理」ではなく、まっすぐに「会計不正」と言い切っている。

そして、報告書にはこう記された。「最も責めを負うべきなのは永守氏である」。200ページ超の報告書をもとに、日本のモノづくりを牽引してきたカリスマの、もう一つの顔に迫る。(公認会計士 白井敬祐)

「会計不正」と言い切った報告書
ニデック第三者委員会の調査で見えたこととは?

 2026年2月27日付で取りまとめられ、3月3日に公表されたニデック第三者委員会の調査報告書。ひな祭りという穏やかな日に世に放たれたこの文書は、日本の会計史に残るといっても過言ではない重要なもので、多くの投資家や会計専門家、そしてビジネスパーソンの注目を集めました。

 弁護士35名、公認会計士81名、その他スタッフ77名――総勢約200名もの専門家が半年以上をかけてまとめ上げたこの報告書は、通常の調査報告書とは明らかに異質なものでした。

 というのも、こうした報告書では「不適切な会計処理」という、どこかオブラートに包んだ表現が使われがちです。「ちょっと間違っちゃいました」というニュアンスがほのかに漂うあの言い回しです。

 ところが、この報告書はまっすぐに「会計不正」と言い切っていました。作成した専門家たちの覚悟と意気込みを、その言葉の選び方から強く感じます。

 そして、報告書にはこう綴られています。

「今般発覚した会計不正について、最も責めを負うべきなのは永守氏であると言わざるを得ない」――。