写真はイメージです Photo:PIXTA
前編に続き、3月に公表されたニデック(旧・日本電産)の調査報告書をひもといていく。調査の結果、複数の拠点で会計不正が行われていたことが明らかになった。その責任を追及する一方で、もう一つ注目すべき事実がある、と筆者は感じている。(公認会計士 白井敬祐)
「100%負担して貰うべきところ、ヤムナシ」
永守氏が指示した監査法人への「異例の要求」
調査の結果、会計不正が組織的に蔓延していたことが明らかになったニデック。その背景には、創業者である永守重信氏の厳しい業績プレッシャーがありました。
また、調査報告書を読むと、永守氏およびニデック社員の会計監査に対する姿勢にも、深刻な問題があったことがわかります。
報告書によれば、ブラジル子会社で会計不正の疑いが生じた際、PwC京都監査法人の要請によりフォレンジック調査(不正調査)が実施されました。ところが、調査の結果、財務会計上の不正は発見されませんでした。
すると永守氏は、外部専門家に支払うフォレンジック調査費用約5140万円の半分をPwC京都に負担させるよう指示したのです。
経営管理監査部の従業員は、その経緯をこう証言しています。
「PwC京都の要請で外部専門家を起用してフォレンジック調査まで実施したにもかかわらず、結論として会計不正が見つからなかったため、永守氏がフォレンジック費用の半分をPwC京都に負担させるように指示してきた。監査法人に負担させることに違和感はあったが、永守氏の指示なので、PwC京都と交渉することにした」
そして稟議書には、永守氏のこんなコメントが付されています。







