「ともちゃん、ごめんね、ごめんね…」辺野古ボート事故、知華さん母の慟哭の手記/ランドセルから見つかった手紙に「涙が止まりませんでした」写真は「辺野古ボート転覆事故遺族メモ」より

沖縄県辺野古沖で小型船が転覆し、研修旅行中だった同志社国際高校の生徒と船長が死亡した。国土交通省と内閣府は、死亡した金井創船長(71)を海上運送法違反の疑いで刑事告発した(5月22日)。亡くなった高校2年生の武石知華さん(17)の遺族は「辺野古ボート転覆事故遺族メモ」というnoteで情報発信を続けている。遺族の許可を得て、全文を転載する。(ダイヤモンド・ライフ編集部)

出発前
2026年4月29日 13:55

 今回の記事は妻が書いております。
 沖縄旅行出発前日と当日の知華の様子を私の記憶としてここに残しておきます。

「ともちゃん、ごめんね、ごめんね…」辺野古ボート事故、知華さん母の慟哭の手記/ランドセルから見つかった手紙に「涙が止まりませんでした」写真は「辺野古ボート転覆事故遺族メモ」より

 研修旅行の前は、学校の期末テストがあったため、知華の予定はみっちりでした。お友達と映画館に出かけ、麻辣湯を食べに行き、我が家でお泊まり会。夜中までお菓子作り(TOP画像)。翌日は、研修旅行に向けて2カ月も悩んで選んだネイル、旅行前日は美容院でカラーとカットと、とても忙しくしていた一方、荷造りは全くできていませんでした。出発前日だというのに、
 ママ、何入れたらいい?手伝ってー!
 ママ、荷物いっぱいで入らない~!
 ママ、お菓子まだ買ってない!茎わかめ買わなきゃ!
 ママ、お友達パーカー持っていくらしい、沖縄まだ寒いかな…
 と、いつも通りの知華でした。

 予め伊丹空港近くのホテルを予約していたので、慌ただしく荷造りを終えて、空港へ向かう途中お買い物へ。知華が気に入ったトップス、キャップ帽、パーカーを購入。
「ママも似合ってるよ!それ白も黒も可愛い!
 ママ、お揃いにしよっ!そしたら知華も両方の色着れるじゃん!」

 お菓子を買い、お薬や備品を揃え、一緒にクレープを食べたりしながら久々のお買い物を済ませてホテルへ。

 車内では、
「沖縄から帰ってきたら、インドネシアだね。パパに会えるね。」
「17日伊丹に戻ったらそのまま、ばあばのお家に行こうね?いちご狩りもいく?」
「ねぇママ、知華ね、春休みは久しぶりに家族四人でディズニー行きたいな。パパは4月には戻るよね?」
 っと沖縄後の予定を話しながら、ホテルに向かいました。

 ホテルは大浴場付き。
 一緒にお風呂を済ませ脱衣所で二人並んで髪を乾かしていると、知華がおもむろに鏡越しに、
「知華ね、自分の顔好きだよ。鼻ぺちゃ以外はママに似てるよね!」
「ほんと最近よく似てきたよね~」
 なんて会話をしながら部屋に戻り、買ったばかりのお洋服と帽子、パーカーそれぞれを試着しては
「似合う?似合うよね!この帽子」
「パーカー大きかったかな?大きめでも可愛いかな」
 と明日のコーディネートをチェック。
 まるで遠足前の小学生の様なはしゃぎ方で研修旅行を楽しみにしている様子でした。

 その日は、あえて一つのベッドに二人、知華と並んで眠りました。