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「3DプリンタよりもCNCルータがクール」
――米Make誌編集長が描くメイカームーブメントの将来像

大原雄介
【第90回】 2013年7月10日
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――それはオープンソース・コミュニティのありかたに非常に似ていますね。ただオープンソース・コミュニティでは時折、リーダーシップを発揮できるリーダーが必要になりますが?

JM マークがその役割を果たしますよ。彼には計画をたてて遂行するための、十分な才能と経験があります。重要なのは、そうしたことを一人で留め置くのではなく、共有することです。人々は時々、それを自分達だけで独占したがりますが、それではうまくいきません。我々は将来のパートナーとも話し合っています。日本ではうまく根付いたので、それを他の国に持ってゆきたいです。

――その共有について。現在メイカーのもつ知識の共有は、専ら英語ですね?確かにメイカーの多くの方々は英語を喋られますが、中には私の様に英語がネイティブでない人もいます。そうした人々と、どうやって情報を共有していかれますか?

MF MakeコミュニティにはDIYの精神があり、かつ、自分の経験や知識を他の人に知って欲しいという強い要求を持っています。ですので、例えば英語が出来て、かつスペイン語を喋る人がいたら、その人はスペイン語圏のコミュニティのためのメイカーフェアを起こすことができます。Maker Mediaはライセンスに関して非常にリベラルなポリシーを持っていて、「Make」とか「Maker Faire」の名前を利用できますし、どんな場所のどんな人にも、自身でメイカーフェアを開催することができます(注:Maker Mediaは、米オライリーメディアが年初に、Make誌の発行、メイカーフェアの運営関連事業を分社化し設立した会社。日本では、オライリー・ジャパンがライセンスを管理している)。

――なるほど、もう一つ。例えば私はスペイン人でスペインのどこかに住んでいて、で、メイカーフェアを開こうと考えたとします。で、スペイン語を喋るメイカーや参加者が集まったとして、どうやってそれを英語圏の人と共有すればいいのでしょう?日本だと幸いにもオライリー・ジャパンがあって、英語と日本語の翻訳をしてくれますが。

MF  例えばオンライン版のMakeにはメキシコ人のハッカーグループが居て、すばらしい事に、オンラインのMakeをスペイン語に翻訳してくれます。ミニ・メイカーフェア・メキシコがあるかどうかは今は知らないんですが、多分あるんじゃないかな。

――ただ幾つかのグループに聞くと、やっぱり言語の違いは多少のバリアになるといいますが。

MF 言いたいことはわかりますが、それは自身の情熱がどこまで続くかという挑戦でもあるわけです。

メイカームーブメントは世界経済を変えるか?!

――Makeコミュニティはイノベーションを維持していますが、一般の企業が参考にするとしたら、どういうことが考えられますか?

MF ある米国の会社はメイカースペースを社内に置く事にしたました。勤務時間の後とかには、そこで好きなことをすることが出来るようになっていて、さらにそうした人々が使えるような装置も置きました。結果として、そこでの活動にインスパイアされた興味深いプロジェクトが始まり、またチームビルディングについても学び、企業と社員の満足度もあがりました。

 メイカースペースを通してイノベーションとは何かを学び、信頼を得ることもでき、結果としてメイカースペースは日々の業務にも役立つものになりました。仕事のパフォーマンスも改善されました。

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