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ドナルド・トランプ米大統領は、石油タンカーのホルムズ海峡通航を可能にするための支援を同盟諸国が拒否したことに憤っているが、メディア報道をまとめると「自業自得」という論調だ。トランプ氏は同盟国をいじめてきたが、今は同盟国から仕返しの形で冷たくあしらわれている。こうした状況はトランプ氏のことが嫌いな人々にとっては満足のいくものだろうが、同盟国に良い結果をもたらさない可能性がある。
トランプ氏が今回イスラエルと共に空爆を始める前に欧州に相談しなかったという欧州の指摘には一理ある。同氏はまた、グリーンランドを巡って欧州に対し、そして一方的な関税を通じて世界に対し、高圧的な態度を取ってきた。従来型の米大統領なら、政治的に厳しい時期を乗り越えるのを助けてくれそうな他国の指導者と個人的な関係を構築するために、もっと努力していただろう。トランプ氏は常に米国の力を誇示する方を好むが、それが欧州の気に障っていることは間違いない。
だが、ホルムズ海峡の石油輸送に関するイランの拒否権を排除するために、トランプ氏がさらに何週間も空爆を続けなくてはならないと感じていると想定しよう。最も大きな打撃を受けるのは誰か。米国ではない。米国はおおむねエネルギーを自給できている。石油は国際的に取引されているため、米国人が支払うガソリン代は上がるだろう。だが、米国産WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)原油の価格は依然、北海ブレント原油の国際価格を下回っている。米国の天然ガス価格は欧州やアジアよりはるかに安い。







