目の不自由な人が撮った写真を
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 6月16日~22日、フランスのカンヌで恒例の「カンヌライオンズ 国際クリエイティビティ・フェスティバル」(Cannes Lions International Festival of Creativity)が開催されました。今年は、カンヌ開催60回目を迎える記念すべき年とあって、例年以上に注目度も高く、過去最高3万5000超のエントリー数と、世界92カ国以上から1万数千人の参加者を集め、会場は終始熱気に包まれていました。

 ゲストや審査員には、Appleの「Think different」キャンペーンを手掛けたことでも有名なLee Clow氏や、Widen+Kennedy 創設者の Dan Wieden氏、Nikeの「FuelBand」プロモーションで有名なR/GAのCEO Bob Greenberg氏など、広告界のレジェンドと呼ばれる伝説の豪華メンバーが集結し、イベントに花を添えました。

 2011年から「クリエイティビティ・フェスティバル」と改名したこのイベント、私も毎年赴くのですが、今年の特徴として、「Social Good」なメッセージを発信するクリエイティブが高い評価を得たという印象を受けました。

「Social Good」とは――。

 辞書で調べると、社会貢献活動を促進するソーシャルサービス、もしくは社会貢献そのものを指す場合もあるようです。しかし私は、優れたクリエイティブを目の当たりにし、「世界の人々が心を動かされる社会活動」こそが「Social Good」ではないかと、思わず感じ入ってしまったのです。

 私が今回最も心を動かされた作品は、DIRECT部門でゴールドライオンを獲得した、シンガポールの通信会社 StarHub Mobileの「Third Eye」です。

 これは、目の不自由な人々を支援する団体のために、同社が作ったクラウドソーシングシステムです。