◆離れて暮らす父が娘に教えた深いワケ
育休中に株式投資を本格開始し、わずか2年で資産1億円を築き上げた現役ママ投資家・ちょる子著『ママ投資家が育休中に1億貯めた株式投資』。子育てや仕事と両立しながら、どうやって株で稼ぐのか? 株式投資を始めたきっかけから、大きな損失を乗り越え、億り人に到達するまでの試行錯誤、資産4億円超を築き上げた考え方や具体的な投資手法までわかりやすく解説!
イラスト 鳩 さんわ
株主優待は愛情の証
ある父親の「買ったら売るな」から学ぶ長期投資の極意
投資の目的は「資産を増やすこと」だけではありません。離れて暮らす娘への“手紙”代わりに株主優待を活用していたママ投資家・ちょる子さんの父親のエピソードから、個人投資家の皆様が実践できる「心穏やかな長期投資」のノウハウを紐解いていきます。
株主優待は「家族をつなぐツール」になる
ちょる子さんの両親は、ともに株式投資を行っていました。特に父親は「株主優待」を好み、BtoC(消費者向け)企業や食品系の銘柄を中心に保有していました。
父親と娘は訳あって離れて暮らしていましたが、株主優待で届いたお菓子を娘にプレゼントしたり、オリエンタルランド(4661)の株主優待で獲得した「ワンデーパスポート」を使って一緒に東京ディズニーランドへ遊びに行ったりしていました。
幼い頃のちょる子さんにとって、株式投資とは「お金を稼ぐ難しいもの」ではなく、「お菓子がもらえるもの」「ディズニーランドに行けるもの」という楽しい記憶として刻まれたのです。優待品は、父親にとって離れて暮らす娘と連絡を取るための、大切なコミュニケーションツールでした。
個人投資家にとって、これは大きな学びです。投資はどうしても無機質な数字の羅列になりがちですが、株主優待を活用することで、家族と喜びを共有するツールに変わります。投資に対する家族の理解を得やすくなるだけでなく、自らの生活を豊かにする「生きたお金の使い方」を実感できるでしょう。
「買ったら売るな」がもたらす究極の握力
そんな父親の投資手法は、「株主優待株を買って、売らずに握りっぱなし」という極めてシンプルなものでした。娘のちょる子さんに対しても、常々「買ったら売るな」と教えていたそうです。
実は、この「優待目的の長期保有(バイ・アンド・ホールド)」は、理にかなった投資戦略の一つです。多くの個人投資家は、日々の株価の上下に一喜一憂し、狼狽売りをして損失を出してしまうこともあります。しかし、「毎年届く優待品」にフォーカスを当てていれば、目先の株価変動に一喜一憂しなくなります。
結果として、相場に居座り続ける「握力」が自然と鍛えられ、長期的な企業の成長果実を享受しやすくなるのです。優待という“ご褒美”は、投資家が市場から退場しないための強力なメンタル安定剤となります。
数字の増減にとらわれず、企業からの贈り物を楽しみながら、じっくりと株を持ち続ける。この父親が背中で教えた「買ったら売るな」の精神こそ、波乱の相場を乗り切る最も温かく、そして力強い投資法と言えるのではないでしょうか。
※本稿は『ママ投資家が育休中に1億貯めた株式投資』(ダイヤモンド社)をもとに編集したものです。



