「最近うっかりミスが増えた…」と悩んでいませんか? 脳の衰えを防ぎ、一生モノの冴えた頭を保つための強力な相棒が「血圧計」です。自宅で測るなら、精度の高い「上腕式」一択。日中の診察室では見つからない危険な「隠れ高血圧」を見逃さないために、朝と晩の2回測定がカギとなります。10年後のあなたの脳を守る、血圧計の選び方と正しい活用術を紹介します。

【脳の専門医が教える】「あれ、何しに来たっけ?」は脳からの警告…認知症にならないために、今すぐ始めるべき「1分習慣」Photo: Adobe Stock

血圧計の選び方と正しい活用術

「最近、人の名前がパッと思い出せない」「以前よりうっかりミスが増えた気がする」

こうした日常の不安を、ただの「加齢のせい」にしてはいませんか? 実は、私たちの記憶や思考を司る脳を守るために、強力な助っ人となるのが、1台の「血圧計」なのです。今回は、将来の認知症や脳の衰えを防ぐために欠かせない、血圧計の選び方と正しい活用術についてお伝えします。

1家に1台、あなたの「脳を守る番人」を

脳の健康を左右する要因の一つは「血圧」です。脳の血管は非常に繊細で、高い圧力がかかり続けるとボロボロになり、脳細胞への栄養供給が途絶えてしまいます。これが物忘れや認知症の引き金になるのです。

そこで何はともあれ、あなたの「脳を守る番人」として、1家に1台、血圧計を置いてください。血圧計にはさまざまなタイプがありますが、自宅で正確に測るなら、最もポピュラーな「上腕式」(腕にカフと呼ばれるベルトを巻くタイプ)一択です。

手首式などは手軽ですが、心臓との高さのズレなどで数値が変動しやすいため、精度の高い上腕式が推奨されます。4000~5000円前後で購入できるこの道具は、一生ものの冴えた頭を保つための、人生で最も価値のある自己投資の一つとなるはずです。私自身も上腕式を使い、日々自分の脳のコンディションを監視しています。

脳を救う「朝晩2回」の黄金タイミング

血圧計を手に入れたら、測るタイミングを決めましょう。ぜひ習慣にしていただきたいのは、「朝」と「夜」の2回です。なぜ、この2回が重要なのでしょうか? それは、日中の活動時や病院の診察室では見つからない「隠れ高血圧」を見逃さないためです。

早朝高血圧: 起床直後に血圧が急上昇するタイプ。脳卒中や心筋梗塞のリスクが非常に高いことが知られています
夜間高血圧: 本来下がるべき睡眠中の血圧が高いままになるタイプ

これらは、朝晩の家庭での測定でしか見つけることができません。この危険な兆候を早期に発見し、適切に対処することこそが、脳の血管を傷つけず、若々しさを保つための最大の防御策になります。

記録が「あなたらしさ」を守る

毎日数値を記録し、自分の変化に気づくことが、10年後、20年後の自分を守ることにつながります。血圧管理は単なる数字の管理ではありません。あなたの思考、思い出、そしてあなたらしさのすべてが宿る「脳の寿命」を延ばすための最重要ミッションです。

まずは明日から、上腕式の血圧計で「朝と晩の2回」測ることから始めてみませんか? その数分間の習慣が、一生続くクリアな頭を作ってくれるはずです。

※本稿は『脳の専門医が教える 100歳までボケない脳』(ダイヤモンド社)をもとに編集したものです。