バルセロナを拠点とするテクノロジー企業ウルビオティカの従業員が、クリスマスディナーの代わりにチームビルディングという社内行事に連れ出された際、彼らは何が待ち受けているか知らなかった。「どこに行くのか教えてくれなかった。ただスカートを着用しないようにとだけ言われ、なぜスカートがダメなのか誰も理解できなかった」。同社の営業担当者マリア・フェ・サンブセティ・ソト氏はそう振り返る。 彼女はすぐに、誰かの肩の上に立ち、もし落ちたらボスが受け止めてくれると信じなければならない状況に置かれた。 企業は常に、従来のアイスブレーカー(相手と打ち解けるための活動)をカントリーミュージックの作曲といった活動に置き換えることで、チームワークの精神を育む新しい方法を探している。しかし、職業上の境界線が曖昧になっているこの時代においても、スペインのカタルーニャ地方で起きていることは極端だ。 カタルーニャ人は18世紀以来、地元の祭りを祝うために人間の塔「カステイ」を築いてきた。この伝統は内戦と独裁政権の時代に衰退したが、スペインが民主主義へと回帰する中で復活した。1992年のバルセロナ五輪の開会式でこの伝統が紹介されると、コリャ(塔づくりのクラブ)は増加し、近年の不安定な時代に人々の心のよりどころにもなってきた。