◆5年で1億円稼いだ個人投資家が教える「自社株買い」の仕組み
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【投資の基本】株価上昇の強力なシグナル「自社株買い」の仕組みとは?イラスト:ひらのんさ

【投資の基本】株価上昇の強力なシグナル「自社株買い」の仕組み

株式投資をしていると、経済ニュースなどで「〇〇社が自社株買いを発表」という言葉を耳にすることがあるでしょう。この発表が出ると、多くの場合、その企業の株価は好感されて上昇します。

しかし、「なぜ自社の株を買うだけで株価が上がるのか」を正確に理解している個人投資家は意外と少ないかもしれません。今回は、この強力な株主還元策の仕組みを分かりやすく解説します。

自社株買いと「EPS(1株当たり利益)」の関係

まずは、自社株買いの基本的な定義と、株式投資において最も重要視される指標の一つである「EPS」について確認しておきましょう。

「自社株買い」は、企業が自らの資金を使って、市場に流通している自社の株式を買い戻すことです。投資家が参考にする指標にEPS(1株当たり利益)がありますが、これは「純利益÷発行済み株式数」で表されます。
――『5年で1億貯める株式投資』より

EPSとは、会社が稼いだ全体の利益を「1株当たり」に換算したものです。ホールピザに例えるなら、会社全体の利益が「ピザ1枚」、発行済み株式数が「カットされたピースの数」です。投資家は、自分が持っている1ピース(1株)にどれだけの価値(利益)が詰まっているかを常に注視しています。

利益が変わらなくても「1株の価値」が上がるマジック

では、企業が自社の株を市場から買い戻すと、このEPSにどのような変化が起きるのでしょうか。

自社株買いをして市場に流通する株式が減ると、その分、EPS算出の分母(発行済み株式数)が減少するため、「純利益」が変わらなくてもEPSの値が上昇
――『5年で1億貯める株式投資』より

企業が買い戻した株式は、多くの場合「消却」されて市場から消えます。つまり、ピザの全体のサイズ(純利益)はそのままなのに、カットするピースの数(発行済み株式数)だけが減るのです。結果として、投資家が持っている「1ピースあたりの具材(利益)」が増え、1株の価値が数学的に高まるというわけです。

業績「上方修正」と同じインパクトを持つ

この1株当たりの価値の向上は、投資家にとって非常に大きな意味を持ちます。

つまり、業績を「上方修正」するのと同様の効果が見込めるわけです。実際に、自社株買いを株主還元の一環として継続的に実施している企業もあります。
――『5年で1億貯める株式投資』より

本業で必死に利益を増やすのと同じくらい、自社株買いは株主の利益に直結します。さらに、手元の現金を使って自社株を買うという行為は、経営陣からの「今の株価は安すぎる」「株主への還元を重視している」という力強いメッセージでもあります。

継続的に自社株買いを行っている企業は、下値が支えられやすく長期的な株価上昇が期待できるため、銘柄選びの強力な判断材料としてぜひ活用してみてください。

※本稿は『5年で1億貯める株式投資 給料に手をつけず爆速でお金を増やす4つの投資法』(ダイヤモンド社)をもとに編集したものです。