隣の席の同僚が、最近やけに仕事が速い。
後輩はいつの間にかAIで資料を作っている。
かたや自分は、ChatGPTを開いてはみたものの、どこで使えばいいのかわからず、なんとなく開かなくなってしまった――。同じAIを、同じタイミングで手にしたのに、別人のように加速する「化ける人」と、何も変わらない「終わる人」がはっきり分かれる。その差を生むのは、ITスキルでも知識でもない。たった一つ、「考え方」だ。
書籍『AIで終わる人 AIで化ける人』は、のべ1000社・3000名超のビジネスパーソンの「AIとの出会いの瞬間」を見てきた著者が、AI時代に淘汰される思考と飛躍する思考の違いを20の対比で解説した1冊。本記事では、本書より一部を抜粋・再編集して紹介する。
Photo: Adobe Stock
AIを使いこなせる人の特徴
AIデザインサービスの現場で、私はある奇妙なことに気づきました。
同じAIツールを、同じタイミングで導入しているのに、「化ける人」と「終わる人」がはっきり分かれるのです。
化ける人は、AIを手にした途端、まるで別人のように加速していきます。
これまで3日かかっていた仕事を半日で終わらせるだけでなく、今までやろうとも思わなかった仕事にまで手を伸ばし始める。
仕事の質も量も、目に見えて変わっていく。
一方で、終わる人は、AIを導入しても何も変わりません。
「使ってみたけど、微妙だった」
「結局、自分でやった方が早い」
そう言って、数週間後には元のやり方に戻ってしまう。
最初、私はこの差を「ITリテラシーの違い」だと思っていました。
AIに詳しい人が使いこなせて、そうじゃない人が使いこなせない。
そう考えるのが自然でしょう。
「かつての常識」がAI時代の非常識に
しかし、1000社以上の現場を見てきた今、断言できます。
それは違います。
AIに詳しいはずのエンジニアが、まったく使いこなせていないケースを何度も見ました。
逆に、「パソコンは苦手で」と苦笑いしていた営業部長が、AIを使って部署の成績をひっくり返した例も見ました。
この差を生んでいるのは、知識でも技術でもありません。
その人の「考え方」です。
もっと正確に言えば、「仕事とはこういうものだ」という、長年かけて脳に染みついた思考の癖。
これが、AIを味方にできるかどうかを決定的に分けていたのです。
そう、AIについて多くの人が感じる「何をどう変えればいいかわからない」というあのモヤモヤ。
実はその答えは、AIの使い方を覚えることではなく、あなた自身の「考え方」を少しだけ書き換えることにあったのです。
(本記事は、『AIで終わる人 AIで化ける人』を一部抜粋し、作成したものです。)
株式会社ガラパゴス 代表取締役社長
早稲田大学理工学部卒業後、プロセス改善コンサルティングファームを経て2009年に創業。100を超えるスマホアプリ開発などを行うなかでデザイン産業の課題に直面し、いち早くAI技術の研究開発をスタート。2019年にAIを活用したクリエイティブ制作・改善サービス「AIR Design」をリリース。同サービスはのべ1000社・3000名以上に導入され、企業の業務フローと、個人の思考や働き方に根本的な変革をもたらしている。「ICCサミット KYOTO 2022 カタパルト X」優勝など起業・スタートアップ関連の賞を多数受賞。テレビやウェブメディアでも広く取り上げられ、1万人超への講演実績も持つ。現在は累計約24億円の資金調達を実施し、AI技術の社会実装を牽引している。








