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長年受験勉強し、試験に合格するために、相当な努力をした人も多いだろう。しかし、人生では受験よりもはるかに大きな困難が待ち受けている。受験で成功したとしても、その後の人生が順風満帆であるという保証はどこにもない。子どもたちに本当に必要な教育とは何か。アドラー心理学から読み解く。※本稿は、心理学者の岸見一郎『アドラーの教育論 対等と自立』(幻冬舎)の一部を抜粋・編集したものです。
受験勉強では養えない
困難に立ち向かう力
アドラーは次のようにいっています。
「能力は勇気と訓練によって偉大な能力となるほどに補償されることさえある」(『人はなぜ神経症になるのか』)
ところが、困難な課題――勉強や仕事、また対人関係――を前にした時、そこから逃げ出したくなることがあります。
アドラーは、困難に直面した時、それに立ち向かい、切り抜ける力を身につけることこそが「根本的な教育」であると考えました。
ところが、
「われわれの現代の文明では、根本的な教育よりは、目に見える結果、成功の方により関心がある」(『子どもの教育』)
とアドラーは指摘しています。
多くの子どもは、何の疑問も持たず、成功するために勉強します。しかし、「ほとんど努力することなしに手に入れた成功は滅びやすい」(前掲書)
長年受験勉強し、試験に合格するために、相当な努力をしたといいたくなるかもしれません。しかし、人生では受験よりもはるかに大きな困難が待ち受けています。受験で成功したとしても、その後の人生が順風満帆であるという保証はどこにもありません。







