スマートフォンやタブレットは、子どもにとって身近な存在になった。一方で、「どのくらい使わせればいいのか」「ルールはどう決めればいいのか」と悩む親も少なくない。子どもが将来も上手に付き合っていくために、家庭ではどのようなことを意識すればよいのだろうか。本記事では、教育評論家の親野智可等氏に「子どものスマホ習慣」について話を聞いた。(構成/ダイヤモンド社書籍編集局・佐藤里咲)
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ルールは子どもと決める
――スマートフォンやタブレットとの付き合い方に悩む親御さんは非常に多いと思います。小さいうちから、どのようなルールを意識すると良いのでしょうか?
親野智可等(以下、親野) まず大事なのは、スマホやタブレットを買う前のお約束なんですよ。
買った後ではなく、買う前にどういうルールにするかを、親子でしっかり話し合っておくことが大事です。
例えば子どもが、「1日2時間見たい」「3時間くらい使いたい」と言うかもしれません。
そうしたら、まずはその気持ちを共感的に聞いてあげるんです。
「そうか、たくさん使いたいんだね」と受け止めたうえで、
「でもさすがに3時間は長いと思うから、1時間半くらいにしない?」というように、
民主的な対話をしながら段々とルールを作っていくことが大切なんです。
親が一方的に、「1日1時間ね」と言って終わるのは、おやくそくではなく、ただの命令になってしまいます。
これだとね、絶対に子どもが守るルールになりません。
だからこそ、親子で話し合って、お互いが納得できるルールを決めることが大切なんです。
そして、決めたことはホワイトボードに書いて明文化しておくことをおすすめします。
実際に運用してみると、必ずうまくいかないところが出てきます。
そのときは、親子でもう一度話し合ってルールを書き換えるんです。
ホワイトボードを使っていれば、簡単に書き換えられますしね。
子ども自身がルール作りに関わると、「自分たちで決めたルールだから守ろう」という気持ちも強くなります。
――たしかに、ルールを押しつけられるのではなく、親子で一緒に決めることで、子どもも納得感をもって取り組めそうですね。「スマホ中毒」になって苦労している大人もたくさんいるので、子どものうちから「スマホと程よく距離をとること」を意識したいです。
『まいにちがたのしくなるおやくそく できるかな?』には、「スマートフォンや タブレットを つかう じかんを まもろう」という項目があります。このページで登場するうさぎさんも「スマートフォンを使う時間」を自分で決めていますね。
『まいにちがたのしくなるおやくそく できるかな?』より引用拡大画像表示
② タイマーを セットして じかんに なったら おわりにする。
③ やくそくした じかんを まもった じぶんを ほめよう。
④ スマートフォンの ほかにも たのしいことは あるよ。
『まいにちがたのしくなるおやくそく できるかな?』より引用
親もルールを守ろう
親野 そうそう。うさぎさんのように、自分の意思で「使う時間」を決めるのが大切なんです。
そして子どもとスマホのルールをつくるうえで「親もルールを守る」ということが2つ目に大切なことです。
親がずっとスマホを見ているのに、子どもだけに「1時間まで」と言っても納得できません。
子どもは必ず、「なんでママは見ているの?」と思います。
だからこそ、親も一緒にルールを守ることが大切です。
代わりの楽しみを用意しよう
親野 それから3つ目として大事なことは、「代わりの楽しみ」を用意することです。
スマホやゲーム以外に楽しいことがなければ、どうしてもそちらばかりになってしまいます。
実際に、人形遊びが大好きになったことで、スマホを見る時間が自然に減った子もいます。
ですから、人形遊びでもいいですし、ブロックでもいい。
塗り絵、お絵描き、金魚の飼育、プラモデル、プラレール、粘土、紙工作など、とにかくいろいろ試してみることが大事なんです。
たくさん試していくと、その中で「これ好きだな」「これは楽しいな」というものが見つかることがあります。
一つでも二つでも見つかれば、そこに使う時間が増えるので、結果としてスマホやゲームの時間は減っていきます。
――色々やらせてあげて、他のことも楽しいと教えてあげるのが大切なんですね。
親野 そうです。
そして「始めたからには続けさせなきゃ」「やめ癖がついたら困る」と考えすぎないことも大切ですよ。
そう考えると、親も子どもも苦しくなってしまいます。
そうではなくて、「お試し」でいいんです。
好きなものを見つけるために、いろいろ試してみる。試す回数が増えれば、それだけ好きなものに出会える可能性も高くなります。
もし途中で飽きたら、無理に続けさせなくてもいいですよ。
また別のものを試してみればいい。
そういう気持ちで、いろいろな体験をさせてあげることが大事なんですね。
他の楽しみがないと、やはりスマホやゲームに流れてしまいます。
だからこそ、子どもが夢中になれるものを見つけるお手伝いをしてあげることが、とても大切です。
(本記事は『まいにちがたのしくなるおやくそく できるかな?』の発売を記念したオリジナル記事です)









