電車やお店、図書館などで、子どもが大声を出したり、走り回ったりして困った経験のある親は多いだろう。そんなとき、つい「やめなさい!」と叱りたくなるが、その対応がかえって子どもの興奮を高めてしまうこともある。子どもが自分で気持ちを切り替え、周囲に配慮できるようになるために、親はどのように関わればよいのだろうか。本記事では、教育評論家の親野智可等氏に「公共の場での子どもへの声かけ」について話を聞いた。(構成/ダイヤモンド社書籍編集局・佐藤里咲)
Photo: Adobe Stock
まずは親が落ち着く
――外出先で、子どもが急に大声を出したり、走り出したり……。そんなとき、つい「やめなさい!」などと感情的に注意してしまう親御さんも多いと思います。
親野智可等氏(以下、親野) 「電車のなかで大声で話さないよ」「道で急に走らないよ」と言っていても、子どもが守れないことはよくあります。そんなとき、親もつい慌ててしまいますよね。
でも、そこで「ダメでしょ!」と感情的に言うと、その興奮状態が子どもにも伝わってしまいます。
まずは親が落ち着くことを意識してください。
ゆっくり深呼吸をしてみてもいいでしょう。
子どもにも、「ちょっと一緒に深呼吸しようか」と言ってみてください。
胸いっぱいに息を吸って、ゆっくり吐く。
講演会などで「深呼吸しましょう」と言うと、吸うのはみなさん上手なんですが、吐くほうが意外とできていないんですね。
ゆっくり吐くことで心が落ち着くので、ぜひ意識してみてください。
親子で一回やるだけでも違いますし、二、三回やればかなり子どもは落ち着いてきます。
――まずは親子共々、「ヒートアップしない」ことが大切ですね。
親野 そのうえで、子どもが大声で話してしまうという状況ならば、「どんな声で話すんだったかな?」と聞いてみるといいですよ。
子どもから「アリさんの声!」「ゾウさんの声!」など自分で答えることができたら、自分で声の大きさを調整できます。
『まいにちがたのしくなるおやくそく できるかな?』にも、「ちょうどいい おおきさの こえで はなそう」という項目があります。この項目を親子で事前に確認しておくのもおすすめですよ。
『まいにちがたのしくなるおやくそく できるかな?』より引用拡大画像表示
・1のこえ ひそひそ…… となりの ともだちにだけ きこえる こえ。
・2のこえ まわりの ともだちと なかよく おしゃべりする こえ。
・3のこえ クラスぜんたいに はっぴょうするときの こえ!
『まいにちがたのしくなるおやくそく できるかな?』より引用
「まわりにどんな人がいる?」と聞く
――ほかに親ができる声かけはありますか?
親野 私がよくおすすめするのは、「ここにはどんな人がいるかな?」という質問を子どもに問いかけることです。
実は、子どもは周りの状況が全く見えていないんですよ。
ですから、「どんな人がまわりにいるかな?」とお子さんに聞いてみてください。
すると、「杖をついているおじいちゃんがいる」「赤ちゃんがいる」「静かに本を読んでいる人がいる」と気づくことがあります。
そこで、「じゃあ、どんなことに気をつけたらいいかな?」と聞いてみるんです。
そうすると、「おじいちゃんにぶつかりそうだから、走らない」「赤ちゃんが寝ているから、静かにする」「僕も静かにする」というように、自分で考えられるようになりますよ。
(本記事は『まいにちがたのしくなるおやくそく できるかな?』の発売を記念したオリジナル記事です)








