ホテルの朝食バイキングのスクランブルエッグは、長時間温められてもふわふわのまま。一方、家で作るとすぐに固まってしまう。この違いには、ちょっとした調理の工夫が関係している。

【医師が教える】「スクランブルエッグ」に加えるべきもの・ベスト1Photo: Adobe Stock

ホテルのスクランブルエッグが崩れない不思議

ホテルの朝食バイキングに並ぶスクランブルエッグは、
何時間も保温されているにもかかわらず、ふわふわとした食感を保っている。
一方、自宅で作るスクランブルエッグは、火加減を少し間違えるだけで、
あっという間にかたく固まってしまうことが多い。

同じ卵料理なのに、なぜこれほど違う結果になるのか。
家庭での調理に慣れている人ほど、この違いに不思議さを感じたことがあるのではないだろうか。
じつはこの差には、ちょっとした調理上の工夫が関わっている。

固まりにくくする鍵は「デンプン」だった

ホテルの朝食バイキングで出てくるスクランブルエッグは、長時間加熱を続けてもほとんど固まりません。
しかし、家庭でスクランブルエッグを作るとき、熱を加えすぎると固まってしまいますよね。不思議だと思いませんか?
実は卵にデンプンを少し混ぜると熱を加えても固まりにくくなるのです。このデンプンにも相性があって、小麦粉(小麦のデンプン)よりはコーンスターチ(とうもろこしのデンプン)の方が固まりにくくなるようです。
ご家庭でスクランブルエッグを作るとき、ぜひコーンスターチを加えてみてください。

卵にデンプンを少量加えることで、加熱しても固まりにくくなるという。
卵のタンパク質は熱を加えると変性し、固まっていく性質を持っている。
そこにデンプンを混ぜることで、その固まる働きが穏やかになり、
長時間の加熱にも耐えられる、ふわふわとした状態を保ちやすくなるようだ。

さらに興味深いのは、デンプンの種類によって効果に差があるという点だ。
小麦粉に含まれるデンプンよりも、
コーンスターチ、つまりとうもろこしから作られるデンプンの方が、
卵を固まりにくくする効果が高いとされている。
家庭でよく使われる小麦粉ではなく、コーンスターチを選ぶことが、
ホテルのような仕上がりに近づけるポイントになる。

家庭でも、ひと工夫でホテルの仕上がりに近づける

スクランブルエッグがすぐに固くなってしまうという悩みは、
火加減や調理時間の問題だと思われがちだ。
しかし実際には、卵そのものに少し手を加えることで、
仕上がりの食感を大きく変えられる可能性がある。

コーンスターチは家庭にあまり常備されていないかもしれないが、
スーパーなどで手軽に入手できる調味料の一つだ。
卵を溶く際に少量加えるだけという、シンプルな工程で試すことができる。
朝食の卵料理を、もう少しふわふわに仕上げたいと思っている人にとっては、
取り入れやすい工夫の一つになるだろう。

今日から試すなら、スクランブルエッグを作るとき、溶いた卵にコーンスターチを少量加えてみることだけでいい。

(本記事は、書籍『医者が教える 栄養学的に正しい最高の食事』をもとに作成しました。本記事は、医師による診断や治療の代わりとなるものではありません。健康状態に不安がある場合は、必ず専門の医療機関を受診し、医師の指示に従ってください。)