エゴマ油やアマニ油を健康のために取り入れている。EPAやDHAのサプリも飲んでいる――そんな人に知っておいてほしいことがある。これらの「体にいい油」は、扱い方を間違えると逆効果になる可能性があるからだ。
東京農業大学で栄養について長年研究し、医師としても活動する田中越郎氏の著書『医者が教える 栄養学的に正しい最高の食事術』からヒントを探る。(構成/ダイヤモンド社・林拓馬)

【医師が教える】「油にこだわる人」が注意すべきこと・ベスト3Photo: Adobe Stock

「体にいい油」ほど、変性しやすい

不飽和脂肪酸、オメガ3脂肪酸、エゴマ油、アマニ油、EPA、DHA――
健康に関心がある人なら、一度は耳にしたことがある成分だ。
しかし著者はここに、重要な注意点を示す。
これらの脂肪酸は、極めて簡単に変性し、悪玉に転換してしまう。

「体にいい」と言われているものが、扱い方次第で体に悪いものに変わる――
この事実は、あまり広く知られていない。
健康のために取り入れているつもりが、変性した油を摂り続けていたというケースは起こりうる。

正しい保存と食べ方が、効果を左右する

不飽和脂肪酸、必須脂肪酸、オメガ3脂肪酸、エゴマ油、アマニ油、EPA、DHAなどは体にいいと言われています。
しかし残念なことに、これらの脂肪酸は極めて簡単に変性し、悪玉に転換します。
エゴマ油、アマニ油、EPA、DHAは保存方法に気をつけ、加熱せず生のまま食べることが重要です。長期間の保存は無理なので、早々に使い切ってください。

著者が示す注意点は、3つだ。
一つ目は「加熱しないこと」。
エゴマ油やアマニ油は、加熱した瞬間に変性が進む。
炒め物や揚げ物には使えない。サラダやみそ汁などに加熱後に加えるか、そのままかけるのが基本だ。

二つ目は「保存方法」。
光や熱、空気に触れることで変性しやすいため、開封後は冷蔵庫で保存し、できるだけ早く使い切ることが重要だ。

三つ目は「長期保存しないこと」。
健康のためと思ってまとめ買いしても、長期間保存した油は変性している可能性がある。
少量を買い、早めに使い切る習慣が大切だ。

「買えばいい」ではなく「正しく使う」ことが効果につながる

健康油を取り入れることそのものは、意味のある選択だ。
しかし「買って棚に置いておく」「炒め物に使う」では、効果が期待できないどころか逆効果になる可能性がある。

「何を買うか」より「どう使うか」の方が、結果を大きく左右する。
今使っている油の保存状態や使い方を、一度確認してみてほしい。
気になる点があれば、かかりつけ医や栄養士に相談することもお勧めしたい。

今日から試すなら、エゴマ油やアマニ油を「加熱せず、冷蔵保存し、早めに使い切る」習慣に変えることだけでいい。

(本記事は、書籍『医者が教える 栄養学的に正しい最高の食事』をもとに作成しました。本記事は、医師による診断や治療の代わりとなるものではありません。健康状態に不安がある場合は、必ず専門の医療機関を受診し、医師の指示に従ってください。)