Photo:SANKEI
トヨタ自動車の26年3月期の売り上げは国内企業ではじめて50兆円を超えた。ライバル企業が苦境にあえぐ自動車業界において、強さを維持できる理由とは何か。
今回は6年前の豊田章男会長(当時は社長)の発言を振り返りながら考察してみたい。(やさしいビジネススクール学長 中川功一)
YouTubeで100万再生を超えた
トヨタの「労使協議会」
トヨタ自動車が、毎年の労使協議会をYouTubeで配信していることを、皆さんはご存じだろうか。
労使協議会とはもちろん、皆さんが知るところの、組合の代表と会社の代表が出席し、ベアを争ったり、労働条件などを交渉したりするものだ。
動画はトヨタのオウンドメディア「トヨタイムズ」で配信されている。フルではなく、あくまで編集されたものであるから、トヨタとして都合のよいような配信は可能ではあるわけだが、少なくとも見ている限りは、かなり中立に配信されているように見える。
動画ではかなり生々しいやり取りも公開されており、双方の希望の隔たりが大きく、妥結できず物別れに終わる様子なども見ることできる。
労使の交渉が外部公開されているだけでも驚くべきことだが、そんな中でも輪をかけて驚きを与えたシーンがある。
当該の動画は100万再生を超え、トヨタ労使協議会のみならずトヨタイムズYouTubeチャンネルの中でも、トップクラスの再生数となっている。
当時、同社の社長であった豊田章男氏が、2020年の春季労使協議会で「ボスになるな、リーダーになれ」という話をしたシーンである。







