
中川功一
2025年5月、業績不振に陥っている日産自動車は、2万人の人員削減を行うことを発表した。また同月、パナソニックホールディングスも1万人の人員削減を発表している。大手企業が経営体制の見直し、構造改革の一環として、大規模な雇用削減に取り組む理由とは何か。

【フジテレビ問題】『サザエさん』1社提供への「やりすぎ」論が大間違いなワケ
「ついに『サザエさん』の提供が1社になった」――。中居正広氏のトラブルに関連して、フジテレビのスポンサー離脱が深刻化している。CMを差し止めた企業は20日までに75社に上ったという。これを「嫌疑不十分なのにやりすぎだ」と批判する声もあるが、それは誤りだ。なぜ、スポンサー企業がCM差し止めに至ったのか。考え方は非常にシンプルだ。

インテルが2.5兆円の巨額赤字!二兎を追って惨敗した「業界の雄」の反省点
米インテルの2024年7~9月期決算は約2兆5000億円の最終赤字となった。半導体業界をリードしてきた大企業が、わずか3カ月で巨額赤字を計上するに至った要因とは何だったのか。

兵庫県の斎藤元彦前知事がパワハラ疑惑などで告発されたニュースが世間を騒がせた。パワハラや権力の乱用が行われ続けると、組織はどうなってしまうのか、経営学の視点から考えてみよう。

コンビニ大手セブン-イレブンを擁するセブン&アイ・ホールディングスが、外資企業から買収提案を受けた。このニュースで注目すべきは、「円安だから日本の優良企業もお買い得だ」ということではない。これをきっかけに、根本にある日本企業が抱える由々しき問題に目を向けなければならない。

体操・宮田笙子選手の五輪出場辞退は当然と言える「たった1つの理由」とは?
パリオリンピック開幕直前に起こった、女子体操・宮田笙子選手の日本代表辞退騒動。厳しすぎるという声も上がったが、実際のところどうなのか。この問題を基にルールとは何か、ルールはどう運用されるべきかについて考えてみたい。

サイバー攻撃を受けて「身代金を払ってしまった企業」は一体どうなるのか?
KADOKAWAが大規模なサイバー攻撃を受けた。システム障害や情報漏えいなど被害は広範囲にわたるが、まだ全容は分かっていない。今回のニュースによって、サイバー攻撃の恐ろしさを実感した人も多いのではないだろうか。われわれがこの事例を踏まえて学ぶべきこととは何か、考えてみたい。

掲示板ジャック、わいせつ写真…あきれた選挙ポスターが「ある意味、効果的」な恐るべき理由
東京都知事選のポスター掲示板が、想定していない方法で利用される事案が相次いでいる。大きな批判が目に見えており、一見メリットがないと思われる行為が繰り返される要因は何なのか。経営学の視点で分析してみよう。

空飛ぶクルマに暗雲、メタンガス爆発事故、遅れる工期…大阪万博でトラブルが止まらない「ある意味当然」の理由
2025年開催の大阪・関西万博でお披露目される予定だった「空飛ぶクルマ」の運行事業者が、当初予定していた万博での商用飛行を断念した。予想外の問題が続く大阪万博。ただ、歴史をひも解くと、こうした展開はある意味、予想通りだったことが分かる。

東大生が「キャリア官僚」を見放した当然の理由…霞が関の「エクセル方眼紙」が笑い事じゃないワケ
東大生の「キャリア官僚離れ」が加速している。過酷な労働環境などが伝えられる中、高学歴エリートにとって魅力の少ない選択肢となってしまったのかもしれない。この問題を解決するにはどうすればいいのか。

「夢がある」「広告塔」…賛否両論の22歳「ココイチ新社長」が良い人事なワケ
ココイチで知られるカレーハウス「CoCo壱番屋」を25店舗運営する企業の新社長に、22歳女性が就任することが話題となった。この人事には賛否両論あるようだ。「社長の役割とは何か」という視点から、この人事について読み解いてみたい。

シャープがテレビ用液晶パネルの生産を終了すると発表した。日本国内からテレビ用の液晶パネル工場が消える。“液晶のシャープ”と名を馳せた時代から一転、経営危機に陥り、ついにかつての稼ぎ頭を手放すことになった。栄枯盛衰の歴史を振り返る。

JR東日本の「カスハラ方針」にあっぱれ!ドラッカーの理論で読み解く
JR東日本グループが、カスタマーハラスメントに対して毅然とした対応を行うとする方針を発表した。「サステナビリティー経営」が重視される昨今、企業としてこの姿勢を示したことは称賛に値する。企業の業績には関係ないことに見えるかもしれないが、この判断は経営学上も正しいといえるのだ。

【3分でわかる】イスラエルとイランはなぜ対立しているのか?
4月、イスラエルと、パレスチナを実効支配しているイスラム組織ハマスの戦闘が続いている中東地域の緊張がさらに高まった。長年対立してきたイスラエルとイランが直接的な武力衝突に至ったのだ。中東はなぜ不安定な状況が続いてしまうのか。「ゲーム理論」を用いてその構造を読み解く。

サイゼリヤの「値上げしない」宣言には裏がある?消費者が手放しで喜べないワケ
サイゼリヤは24年2月期第2四半期の決算発表を行った。増収増益で、大きく利益を伸ばし、絶好調だ。また、物価高が続く中、同社が「値上げしない方針」を貫いていることも注目を集めている。ただ、私たちは、「価格据え置き」を手放しで喜んでいられない。どういうことか。

不適切発言への追及を「揚げ足取り」と感じる人に欠けている視点【静岡・川勝知事失言辞任】
静岡県の川勝平太知事が、「職業差別」と捉えられかねない発言をして問題となっている。政治家の失言は度々話題になり、中には過剰反応だと感じる人がいるかもしれない。ただ、社会の要職に就いている人が、その言葉について批判されるのは至極当然のことである。データと理論で解説しよう。

大谷選手の妻を追いかけ回すマスコミに未来はない!昭和から変わらぬゴシップ報道に喝
2月末、メジャーリーガー大谷翔平選手が結婚を発表するやいなや、相手女性についての記事がネット上に溢れた。過熱する報道に、経営学者としては首をかしげざるを得ない。企業の存続を考える上で、適切な行動とは思えないからだ。

伊藤忠のビッグモーター救済にモヤモヤする人は見誤る、「商売人魂」のあっぱれ
伊藤忠商事は3月6日、企業再生ファンドと合同で中古車販売大手ビッグモーターの事業買収を発表した。保険金の不正請求問題などさまざまな不祥事が発覚し、経営難に陥ったビッグモーター。信頼が地に落ちたビッグモーターを救う、伊藤忠の勝算とは。
