えっ、先生とLINE交換?保育園と親の「近すぎる距離」が招くキケンな落とし穴写真はイメージです Photo:PIXTA

保育園への“頼りすぎ”問題
丸投げが手っ取り早くて安上がり?

 もうひとつ、近年の保育の現場で問題視されるのが「頼りすぎ」です。保育園が親切に何でもやれば、保護者は助かるでしょう。しかし、あらゆる要望に応えるようになると、保護者が自分の力で解決する機会が奪われます。保護者同士が助け合うつながりが薄くなります。「困った時に相談できる相手が保育園しかいない」という、バランスの悪い状態になります。

 保育園は、家庭そのものや、地域社会の代わりになる存在ではありません。そして、保育園という場を通して、保護者同士がつながることには大きな価値があります。共有できる悩みがあり、休日に互いの子どもを預かり合うなど、助け合える場面もあるはずです。

 保育園が全てを引き受けてしまうと、そのような保護者間の関係が育ちにくくなります。「保育園に丸投げした方が手っ取り早くて安上がりだ」と考える親が一定数いるようですが、それでは社会全体の「互いに支え合う力」を弱めかねません。

保育士と子どもが1対1を
避ける理由

 近年、一部の保育園では、保育士と子どもが1対1で密室状態になることを避ける取り組みを行っています。このルール強化の背景には、非常に重要な考え方があります。

 それは、「あの先生は良い人だから大丈夫」といった「個人の人柄」に頼らない保育を目指すものです。あるいは、いわれのない疑いから保育士を守るためであり、子どもを確実に守るためであり、保護者に絶対的な安心を届けるためのものです。