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3月に入って「保活が終わった」といったSNS投稿が目立つようになりました。入園の準備をしている家庭も多い中、園生活で欠かせない保護者と先生のやり取りが今、大きく変化しています。実は現場では、「手書き」の連絡帳が疑問視されているのです。なぜでしょうか?(社会福祉法人 みなみ福祉会理事長 近藤敏矢)
「“温かみ”のある連絡帳」の裏で
先生と子どもの5時間が消えていく
子どもを預ける保護者にとって、「保育園の雰囲気」や「先生の人柄」は大きな安心材料です。その象徴のひとつが、今も多くの園で続いている連絡帳ではないでしょうか。
毎日の様子が手書きでていねいに記されていると、「この園は温かみがある」「先生がしっかり見てくれている」と感じる保護者は少なくありません。手書きの文字には人柄がにじみますし、「今日もうちの子をよく見てもらえた」と思うことは、大きな安心につながります。
けれども、その“温かみ”の裏側で、実は保育士が子どもと向き合う時間が削られている現実があります。これは誰かを責める話ではありません。時代が変わる中で、制度や慣習だけがそのまま残り、「子どもの安全」と「大人の安心」のバランスに、知らないうちにゆがみが生じている、という話です。
連絡帳はもともと、子どもの1日を保護者に分かりやすく伝えるための道具でした。その伝え方を大きく分けると、口頭で伝える方法、ICT(アプリやタブレット)で共有する方法、手書きする方法の3つがあります。
どれも同じ内容を伝えることができますが、必要な時間は大きく違います。現場の感覚では、口頭であれば1人あたり1分程度で済むことも、ICTだと入力や確認で数分ほど、手書きになると1人10分ほどかかると言われています。







