ついに日経平均が史上最高値の7万2000円を突破した。だが、その陰で多くの人が手取り収入の減少に苦しんでいる。また、貯金か投資か、一歩を踏み出せない人も多い。そんなときに効く特効薬はないだろうか。
今回はライターの米多寿樹氏が「貯金と投資の名著」を厳選。「読むと人生が変わる」「『金持ち父さん 貧乏父さん』以来の衝撃の書」と絶賛されているベストセラーのエッセンスを特別配信する。(構成/ダイヤモンド社・寺田庸二)

一瞬で「貯金できない悩み」が消える方法・ベスト1Photo: Adobe Stock

「貯金できない高いハードル」が忘れられている!

私は正直、この世で「貯金」ほど難しいものはないと感じている。

毎月振り込まれる定額給料の存在しない零細個人事業主ゆえ、そもそもの稼ぎが不安定……という点は一旦忘れるとしても、生きていればなにがしかの特殊な出費は常に発生する。
筆者の直近で最大のそれは、夏を目前に控えてエアコンが急に壊れたことだ。

それでなくとも、物価上昇はバカにならない。

毎月決まった額をコツコツ貯金しようとしてみたこともあるが、そんなものはアクシデント(冠婚葬祭や「推し活」のビッグイベント等まで広く含めて)一発で吹っ飛んでしまう。どうしたらいいのか。

「貯金か投資か」どちらを優先するかの問題は本人の置かれた状況によりケース・バイ・ケースだが、「貯金ができない」ことにはまず選択肢にすら入らない。多くの投資本はここのハードルの乗り越え方をあまり指南してくれない印象がある。それはそれで別テーマ。いちおう、軽くは教えるけれど、別途節約術の本を手に取ってください……というような。

名著のアドバイスとは?

ベストセラー『JUST KEEP BUYING 自動的に富が増え続ける「お金」と「時間」の法則』は何かにつけてシンプルに、考え方を示してくれる点がいい。

それも実行できる可能性を考えたうえで示してくれる。
第2章をまるっと「貯金」にスポットを当てているが、そこで示される原則も至ってシンプルだ。

だからこそ、貯金に関する最良のアドバイスは、「できる範囲で貯金する」となる。
このアドバイスに従えば、ストレスが大幅に減り、幸福度も格段にアップする。

――『JUST KEEP BUYING』より

人間の続けられない弱さに誠実に向き合う姿

正直なところ、最初に読んだときは唖然とした。「当たり前過ぎる!」と。
でも、これくらいのざっくりとした考え方のほうが、長続きするものなのだろう。

そう、貯金にしろ投資にしろ、継続できなければ話にならない。
本書のいいところは、そうした人間の続けられない弱さ、なかなか行動できない弱さに、著者が誠実に向き合っている点だ。
強く、合理的な人間像を想定しているような本、もしくは善良で真面目であることを想定しているような本とは、少し味わいが違う。ダメな人に優しい。