「何度注意しても変わらない」「返事はするのに同じことを繰り返す」――そんな部下への対応に頭を悩ませる管理職は少なくない。あまりにも反応が薄いと、「何を考えているのかわからない」「もう何を言っても無駄なのでは」と感じてしまうこともあるだろう。しかし、そうした部下にも、行動や意識が変わるきっかけはある。では、その違いはどこにあるのだろうか。

「何を言っても響かない部下」にすべきこと・ベスト1Photo: Adobe Stock

問題行動を繰り返す部下の正体

企業から労働相談を受けていると、こんな相談をよく受けます。

「何度注意しても、部下がまったく変わりません」

注意しても表情ひとつ変えない。
返事はするのに、同じミスを繰り返す。
ときには反発するような態度まで見せる。

あまりにも反応が乏しいと、「何を考えているのかわからない」と不安になるものです。
しかし、簡単に解雇はできません。

注意を続けても変わらない。どう対応すればいいのか
――多くの職場が抱える悩みです。

部下が反応する言葉は必ずある

ところが、相談を重ねていると、「この人もちゃんと考えている」と気づく瞬間があります。
それは、本人の将来に関わる話になったときです。

たとえば、「この会社での将来は見込めない」、「希望しない別の部署へ異動されるかも」といった状況になると、表情は変えませんが、確実に部下自身の頭の中で何かを考え始めます。

それまでどんなに注意しても無表情だった部下が、自分の利害に関わる話題になった瞬間、明らかに「聞いている」のです。
もちろん、そこには損得勘定も含まれています。

特に家族がいる部下の場合、この反応はより顕著です。
自分だけの問題ではなく、家族の生活にも影響するからです。

粘り強く向き合うための視点

リーダーがこの事実をしっかり認識すると、対応が変わります。

「何を言っても無駄」と諦めるのではなく、「この人が反応する言葉は何か」を探るようになります。
そして、粘り強く注意を続けることができるようになります。

相手が関心を持つ視点で語りかけることが、部下の行動を変える第一歩になります。

(本稿は、『3000件の職場の悩みを解決したプロが教える リーダーのふるまい大全』の発売を記念したオリジナル記事です)