転職が当たり前になった今、優秀な若手ほど「この会社で働き続ける理由」を冷静に考えている。給与や待遇はもちろん重要だ。しかし、それだけでは説明できない理由で、人が定着する会社もあれば、人が離れていく会社もある。その違いは、どこにあるのだろうか。

「優秀な若手がすぐにやめる会社」の特徴・ワースト1Photo: Adobe Stock

「この会社にいる意味」を伝えられないリーダー

「転職サイトを見てたら、うちより給料の高い会社がたくさんあって……」

部下からこんな相談を受けると、返す言葉に困ってしまいますよね。
給与や福利厚生で大手に勝つのは簡単ではありません。

でも、働く人が「この会社にいたい」と思う理由は、給与だけではないんです。
転職を考える理由として「やりがいを感じられない」「会社に愛着が持てない」という声をよく耳にします。

逆に、長く働き続けている社員は「うちの○○は本当にすごい」と、会社への誇りを語ってくれることが多い。
その誇りを言葉にして伝えることが、リーダーの大切な役割です。

「埋もれている強み」をリーダーが伝える

「うちは小さい会社だから、特別なことなんて……」と思われるかもしれません。
でも、どんな会社にも「他とは違う何か」は必ずあります。
ただ、そうした強みは「当たり前のこと」として見過ごされがちです。

ある町工場では、大手で1週間かかる加工を3日で仕上げる技術がありました。
社員はそれを当たり前だと思っていたのですが、社長が「業界でもトップクラスなんだ」と伝えた途端、社員の表情が一変。
自分の仕事への向き合い方が明らかに変わったといいます。

当たり前に埋もれている“すごさ”を見つけて言葉にする
――それをリーダーに期待したいです。

部下に「この会社のすごいところ」を聞いてみる

強みを見つけたら、積極的に部下に伝えてください。
そしてもう一つ効果的なのが、部下自身に聞いてみることです。

「佐々木さんから見て、うちの会社の一番の強みって何だと思う?」

意外な視点を教えてくれることもあります。
それをチームで共有することで、全員の誇りが高まっていきます。
給与では引き留められない時代だからこそ、「隠れた誇り」を言葉にして部下に届けてみてください。

(本稿は、『3000件の職場の悩みを解決したプロが教える リーダーのふるまい大全』の発売を記念したオリジナル記事です)