若手社員の定着は、多くの企業が抱える課題の一つだ。給与や福利厚生の改善も重要だが、それだけでは人は定着しない。「この会社で成長できる」「ここで働き続ける意味がある」と実感できるかどうかが、働き続けるかを大きく左右する。では、リーダーは日々の関わりの中で、どのように部下の将来への不安と向き合えばよいのだろうか。
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雑談の中で部下に「未来」を感じさせる
若手が辞める理由は「給与が安いから」だけではありません。
それ以上に大きいのは、未来が見えない、もしくは見えても望まない未来しかないことです。
「このままプログラムを書いているだけで新しい技術についていけるのか」
「ずっと数字に追われる毎日が続くのか」
――こうした感覚が「このまま歳を取っても大丈夫なのか」という迷いに変わり、最終的に離職につながってしまうんです。
だからこそリーダーには、部下に未来を感じさせる関わり方が求められます。
評価面談や研修の場では構えてしまい、本音が出にくいものです。
でも、自販機の前や休憩中に「最近、どんなことにやりがいを感じてる?」と軽く聞けば、若手も自然に答えやすくなります。
その言葉を拾って「それって、数年後に活きてくるよ」と意味づけしてあげるだけで、「この経験は続ける価値がある」と思えるんです。
「3年後」をイメージさせる
雑談の延長で「この先3年くらいで、身につけておきたいスキルってある?」と尋ねてみてください。
「資格を取りたい」「営業の経験を積みたい」など具体的な声が出てきたら、「じゃあいまの取り組みはその準備になっているね」と意味づけしてあげましょう。
すぐに結びつかない場合でも、「いまのうちにできそうなことって何だろうね?」と投げかけるだけで、本人は「自分の思いを尊重してくれている」と感じられます。
「できる人の新人時代」を教える
もう一つ効果的なのが、先輩の新人時代のエピソードをさらっと伝えることです。
「いまは頼れる上司でも、最初はお客様への説明で何度も言葉に詰まっていたんだよ」
そんな話を聞くだけで、若手は「最初から完璧な人はいないんだ」と安心できます。
若手が求めているのは、完璧なキャリアプランではありません。
「いまの努力が未来につながっている」と思えること。
それを伝えられるのは、日常の雑談の積み重ねや配慮です。
(本稿は、『3000件の職場の悩みを解決したプロが教える リーダーのふるまい大全』の発売を記念したオリジナル記事です)








