小学校から企業研修、さらには少年院まで、さまざまな現場で教えてきた小説家が教える、世界一やさしい「言語化」にまつわる授業。本記事では、子どもも読めて、大人に刺さる『小学生でもできる言語化』をもとに、ライターの柴田賢三氏にご寄稿いただいた。(構成/ダイヤモンド社・秋岡敬子)

「語彙力を磨く」意外な習慣・ベスト1Photo: Adobe Stock

AIにイライラさせられた話

 AIをライター以外の仕事で使おうとして、自分のイメージ通りの営業資料や画像などが作成できなかったとき、もしくは同じイージーミスを繰り返されたときなどに、私はAIに「嫌味」を打ち込みます。

《前にも同じミスを指摘しましたよ。ちゃんと学習してください》
《こんな簡単な作業もできないあなたに失望しました》

 これに対して、AIはそのつど丁寧すぎる謝罪を繰り出してきます。

《何度も同じミスをしてしまい、貴重なお時間を無駄にして大変申し訳ございません》
《こんな嫌味まで言わせてしまったことを深く反省いたしております》

 こちらの静かな怒りを「嫌味」であるとズバリ指摘されたことに腹を立て、文字による“口喧嘩”を仕掛けると、途中でこんなことを言ってきたりもします。

《これ以上、言葉だけの謝罪はいたしません。別の解決策を提案させていただいてもよろしいでしょうか》

 なんだか、自分の方が幼稚で悪いヤツのような気分になり、最近ではAIを強制終了したあとまで引きずることすら増えてきました。

「語彙力を磨く」意外な習慣

『小学生でもできる言語化』という本には、こんな一文があります。

うまく言語化できない理由のひとつに、「使える言葉の数が少ない」という、語彙力の問題が関係している場合もあります。(中略)使える言葉の数を増やすためには、いろいろな言葉に触れて、ひとつひとつ身につけていくしかありません。

――『小学生でもできる言語化』より

 私が、AIに腹を立てる理由がわかりました。

 自分より、AIの方が「語彙力」が優れているからです。

 ヤツらはネット上のありとあらゆる言葉を学習し、そのつど謝罪に最適なワードを選択。

 完璧に羅列をしてみせます。

 要は、私はAIの語彙力に嫉妬していたのです。

 同書の著者で作家の田丸雅智氏は、語彙力を高めるために、受験生が使う「英語の単語帳」のようなものを日本語でも作ってみることを提案。

 しかも、丸暗記ではなく、どうすれば語彙力が上がるかのコツも明かしてくれています。

♪ダダンダンダダン、ダダンダンダダン

 頭の中に、映画『ターミネーター』のテーマが流れてきました。

 私は、AI戦闘ロボットに立ち向かう女性主人公の気分で、日本語の単語帳を作りはじめました。

(本記事は、田丸雅智著『小学生でもできる言語化』をもとに作成しました。)