ついに米国株式市場でS&P500が過去最高値を更新した。
こういうときこそ、「貯金」か「投資」か、どう判断したらいいのか?
そこでライターの米多寿樹氏が「貯金と投資の名著」を厳選。「読むと人生が変わる」「『金持ち父さん 貧乏父さん』以来の衝撃の書」と絶賛されているベストセラー『JUST KEEP BUYING 自動的に富が増え続ける「お金」と「時間」の法則』のエッセンスを特別配信する。
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「借金には人生を変える力がある」……?
昔から「利息と手数料ほど腹立たしいものはない」という考え方で生きてきた。かろうじて許せるのは住宅ローンくらい。経営者の友人と話すと、大抵なにがしかの借金を抱えていて、それが経営上は正しい判断だと説明を受ければわかりもするのだが、自分がそうしたことをできるかといえばノー。とにかく、何があっても避けてきた。
ベストセラー『JUST KEEP BUYING 自動的に富が増え続ける「お金」と「時間」の法則』の第6章で、この考え方はそう間違ったものでもないと理解することができた。やはり本書のシンプルさは強い。
著者が示す理にかなった借金の理由は以下の2つだ。
2 借入コストを上回るリターンを生み出せる
――『JUST KEEP BUYING』より
1は住宅ローンのケースだ。
仮にローンを一括で返せるだけの収入があったとしても、流動性の高い資金を手元に残すために負債を抱え続ける。要するに、何かあったときには家を売り払えばいいという選択肢を残した状態で、不意の大幅な支出に耐えられるだけのお金を持ち続ける。
2は本書の事例として教育ローンが挙げられている。
学費ローンは昨今の日本では何かと問題になっているものの、とはいえ、やはり学歴による生涯収入の格差を考えたとき、もっといい学歴を手に入れるための借金は有効な手段だということは変わりがないだろう。その判断は人生を大きく左右する。
すなわち、著者いわく「借金には人生を変える力がある」。
借金は体に悪い?
しかし、一方で著者は適切に警鐘を鳴らすことも忘れない。
借金は心身の健康に影響するのだ。
著者が参照する『ジャーナル・オブ・エコノミック・サイコロジー』『ソーシャル・サイエンス&メディスン』掲載の研究によると、住宅ローン以外の借金はストレスで人体に大きな影響を与える。
また、人によっては合理的な住宅ローンであっても、ストレスが心身に影響を与えてしまうのだという。
思い当たるフシが私にもある。
幸いにも最終的には借金をせずにすんだのだが、若い頃に取引先が潰れ、当てにしていた入金が飛んだことで、銀行のカードローンに頼ろうか迷っていた数日間は、驚くほどに仕事が手につかず、妙な熱まで出た。
つまるところ、本書が繰り返し言外に示しているように、借金をするにせよしないにせよ、一定の筋道は示せるが、最後は自分が納得できるかどうかが大事ということだ。
そこまで思考が辿り着くための、本書はよき杖である。
投資を通じて、ここまで人の認識は広がるものなのだ。








