ベルギーの首都ブリュッセルは深夜近くになっていた。欧州の首脳たちが緊急で開いた会合は、開始から5時間目に突入していた。議題はただ一つ、米国との決別をいかに乗り切るかだった。新年が明けてまだ3週間しか経っていなかった。ドナルド・トランプ米大統領はベネズエラの独裁的な指導者を排除した後、デンマークからグリーンランドを奪取すると一時脅しをかけていた。「スペース・エッグ」として知られる欧州理事会本部の円卓を囲み、欧州首脳らはトランプ大統領について感情をあらわにして不満をぶちまけた。出席した30人近くの首脳の一部は後に、この会合を「セラピーの夜」と呼んだ。カメラも録音もなく、大統領や首相たちは一人で参加するよう求められた。携帯電話も持ち込み禁止で、率直に語り合う場が設けられた。
「もう戻れない」 欧州、米と決別の舞台裏
トランプ氏の関税やグリーンランドへの脅威に欧州首脳ら反発、「お世辞外交」の限界
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