原油価格はイラン戦争開戦前の水準まで下落した。ホルムズ海峡を通過するタンカーの往来は急速に回復している。ペルシャ湾岸の産油国はすでに、稼働を停止していた油田の再開に着手している。しかし、世界中の原油の「貯蔵庫」を満たすには、長い時間がかかると思われる。重要なのはスピードだ。世界中で貯蔵されている原油の量は、米国とイランの力関係で中心的な役割を果たしている。各国が原油備蓄を速やかに補充すればするほど、ホルムズ海峡を人質に取って世界経済を脅かすイランの能力は低下する。JD・バンス副大統領は先週、原油の備蓄と交渉における優位性を明確に関連付けた。バンス氏はメディアパーソナリティーのマイケル・ノウルズ氏とのインタビューで、米国がイランと覚書を締結したのは、世界が「ある程度の備蓄を補充し、その上で(イラン側の交渉の)手札がどうなっているかを見極める」ためだと述べた。