「仕事ができる人ほど幸せになれる」と思っている人は多い。しかし現実には心も体もすり減り、「このままでいいのだろうか」と悩む人は少なくないだろう。その違いは能力ではなく、「どんなカードを使って成果を出しているか」にある。累計420万部『左ききのエレン』漫画家のかっぴー氏が著書で提唱する実践的な才能論「カード思考」には『カードには強さだけでなく「消費MP」という考え方がある』とされている。本記事では、「仕事ができても不幸になる人」の共通点を、カード思考の視点から解説する。

「仕事ができても不幸になる人」の特徴・ワースト1Photo: Adobe Stock

「仕事ができても幸せになれない」

仕事ができる人ほど、幸せになれる。そう思われがちだ。

しかし現実には、成果を出しているのに、いつも疲れている人がいる。昇進しても、給料が上がっても、毎日ヘトヘト。休日は何もする気が起きず、「何のために働いているんだろう」と感じてしまう。この人たちに共通しているのは、能力不足ではない。むしろ逆だ。その一番の問題は、「カード思考」でいうところの「消費MPの高いカード」を使い続けていることにある。

成果が出るカードと、幸せになるカードは違う

カード思考では、人はそれぞれさまざまな「カード」を持っている。「分析力」「ガッツ」「コミュニケーション力」「集中力」「愛想の良さ」など、どれもカードだ。

しかし、カードには強さだけでなく、「消費MP」もある。同じ成果を出せるカードでも、ほとんど疲れないカードもあれば、使うたびに大きく消耗するカードもある。例えば、人前で話すことが得意な人は、講演を何時間しても元気かもしれない。一方で、人前で話すのが苦手な人は、同じ講演を一本やるだけで、その日は何もできなくなる。成果は同じでも、人によって、消費MPはまったく違う。

頑張れる人ほど危険な理由

特に危険なのは、「頑張ればできる人」だ。つまり、「持っているカードの中で、消費MPが高い」ものを使い続けてしまうパターンだ。周囲からは「優秀ですね」と言われるが、しかし実際には、毎日大量のMPを消費している。

仕事が終わるころにはクタクタで、休日は寝るだけ。趣味も、人間関係も、家族との時間も楽しめない。

仕事は成功しているのに、人生全体ではどんどん豊かさを失ってします。

「天才状態」は疲れにくい

本書でいう「天才」とは、生まれつき能力が高い人ではない。自分のカードが自然に機能している「天才状態」に入っている人のことだ。

天才状態では、成果が出るだけではない。長く続けられるし、驚くほど疲れにくい。なぜなら、消費MPが少ないからだ。逆に、毎日MPを大量に消費するカードばかり使っていると、どれだけ能力が高くても、天才状態からは遠ざかってしまう。

「仕事ができる」はゴールではない

仕事は人生の一部でしかない。仕事だけで100点でも、それ以外が0点なら、人生全体では幸せとは言い難い。

だから、自分のベテランになることが重要なのだ。どのカードが強いのかだけではない。どのカードなら疲れないのか。どのカードなら自然体で使えるのか。どのカードは消費MPが高すぎるのか。そこまで理解して初めて、自分という人間を正しく扱えるようになる。

カード思考では、強いカードだけを探さない。「消費MPの低い強いカード」を見つけることを目指す。

そのカードを使えているとき、人は自然と「天才状態」に入り、成果も、人生の充実も、どちらも手に入れやすくなる。

(本記事は書籍『天才になれなかった全ての人へ 自分だけの武器が見つかる才能論』に関する書き下ろし原稿です)