米国は国家原油備蓄を惜しげもなく放出している。この放出が戦略備蓄システムに打撃を与えている。過去4年間だけで、バイデン政権とトランプ政権は急騰する原油価格を抑制しようと、戦略石油備蓄(SPR)から過去最大規模の放出を命じた。その総量は3億5200万バレルに上り、備蓄容量のほぼ半分に相当する。専門家によると、頻繁な取り崩しやインフラの老朽化、投資不足が今や備蓄システムを圧迫している。備蓄を構成するメキシコ湾岸の岩塩坑60カ所は、設計時に想定されたペースで原油の抽出や補充を行えないことが、連邦政府の調査で明らかになった。設備の故障も備蓄管理者の頭痛の種となっており、ある時は坑井が破損し、数十万バレルの原油が失われた。